释义 |
[一]〘動サ四〙[二]〘動サ下二〙おま・す《「おまらす」の音変化》一〘動サ四〙1与える、の意の謙譲語。差し上げる。「二人の衆にも酒―・せ」〈浄・博多小女郎〉2(補助動詞)…してあげる、の意の謙譲語。「御機嫌を直す囃子物を教へて―・さうかといふ事ぢゃ」〈虎寛狂・末広がり〉二〘動サ下二〙1一1に同じ。「何ぞ―・せたいものぢゃが」〈虎寛狂・入間川〉2(補助動詞)一2に同じ。「今生未来の晴れの月額さかやき、母が剃そって―・せうぞ」〈浄・兜軍記〉おま・す〘動サ特活〙1「ある」 「居る」の丁寧語。あります。ございます。「お母はんの旦那が―・す」〈宇野浩二・苦の世界〉「このふけのとれることが―・すがな」〈滑・膝栗毛・五〉2(補助動詞)…である、の意の丁寧語。「ややこし―・すな」〈上司・鱧の皮〉「あなたのそのなりは、何で―・すぞいな」〈滑・膝栗毛・八〉補説 近世大坂新町の遊女ことばに始まるが、文政(1一8八1一8八~1一8八3三0〇)ごろには一般女性語となり、のちには男性も用いた。現在は京阪地方などで用いられる。なお、打消し形「おません」は、文政以降「おまへん」の形をとるようになった。 |