释义 |
から‐に〘連語〙《準体助詞「から」+格助詞「に」》活用語の連体形に付く。上代では格助詞「の」 「が」にも付く。1…だけの理由で。…だけで。「聞く―強そうな名前だ」「ただ一夜隔てし―あらたまの月か経ぬると心迷まとひぬ」〈万・六三八〉2(「からには」の形で)…である以上は。…する以上は。「言った―は最後までやりとおす」→からは3…と同時に。…とすぐに。「初春の初子はつねの今日の玉箒たまばはき手に取る―揺らく玉の緒」〈万・四四九三〉4前の事柄を理由・原因として順当な結果へと続ける意を表す。…ので。…ゆえに。「うちわたす遠方人をちかたびとに言問へど答へぬ―しるき花かな」〈新古今・雑上〉5(助動詞「む」に付いて)前の事柄を理由・原因として順当でない結果へと続ける意を表す。…からといって。「いかに大宮司ならん―、国にはらまれては見参げんざんにも参らぬぞ」〈宇治拾遺・三〉補説 5の用法は中世だけで、近世になると「てから」 「てからが」の形に変わる。 |