释义 |
[一]〘名〙[二]〘接尾〙口が上がる口がうまい口が煩い口が奢る口が重い口が掛かる口が堅い口が軽い口が腐っても口が肥える口が裂けても口が過ぎる口が酸っぱくなる程口が滑る口が干上がる口が減らない口が解れる口が曲がる口が回る口から高野口から先に生まれる口から心臓が飛び出る口から出任せを言う口が悪い口食うて一杯口では大坂の城も建つ口と腹とは違う口なお乳臭し口に合う口にする口に税は掛からない口に出す口に乗せる口に上る口に乗る口に針口に任せる口に蜜あり腹に剣あり口にも筆にも尽くせない口の下から口は口心は心口は心の門口は禍の門口程にもない口も八丁手も八丁口より先に手が出る口を合わせる口を入れる口を掛ける口を固める口を箝する口を利く口を切る口を極める口を過ごす口を酸っぱくする口を滑らす口を添える口を揃える口を出す口を叩く口を垂る口を衝いて出る口を噤む口を付ける口を慎む口を尖らす口を閉ざす口を閉じる口を濁す口を拭う口を濡らす口を糊する口を挟む口を引き垂る口を顰む口を開く口を封じる口を塞ぐ口を守る瓶の如くす口を毟る口を結ぶ口を割るくち【口】アクセント くち○ 一〘名〙1動物の消化器系の開口部で、食物を取り入れる器官。人間では顔面の下部にあって、口唇・口蓋こうがい・口底に囲まれ、中に歯・舌などがある。発声にも関係する。口腔こうこう。「食べ物を―に入れる」 「―をつぐむ」2《一1に似ているところから》㋐人や物の出入りするところ。「通用―」 「改札―」 「粟田あわた―」㋑容器の中身を出し入れするところ。「缶の―を開ける」㋒物の、外部に開いたところ。すきま。穴。「傷―きずぐち」 「ふすまの破れ―」3就職や縁組みなどの落ち着く先。「事務員の―がある」4物事を分類したときの、同じ種類に入るものの一つ。また、その種類。たぐい。「彼は相当いける―だ」 「甘―」5㋐物事の初めの部分。または、まだ始まったばかりのこと。発端ほったん。「宵の―」 「序の―」㋑物の端はし。ふち。先端。「切り―」㋒雅楽の一曲や義太夫節の一段を細分したときの最初の部分。6《一1が飲食の器官であるところから》㋐食べ物の好み。味覚。「―が肥えている」㋑生活のために食料を必要とする人数。「―を減らす」㋒食べる量。「三度の―を詰められるほど辛いことはなく」〈秋声・縮図〉7《一1が言語器官であるところから》㋐口に出して言うこと。ものの言い方。「―を慎む」 「―が悪い」㋑世間の評判。うわさ。「人の―が気になる」㋒口出しをすること。または、その意見。「『お止しなさい』と女は𠮟咤る様に男の―を制えた」〈魯庵・くれの廿八日〉㋓話す能力。「―が達者だ」㋔客の呼び出しがかかること。また、友人などの誘いがあること。→口が掛かかる →口を掛かける㋕意向。意見。「この男の―を窺うかがひ」〈浮・永代蔵・一〉㋖歌などの詠みぶり。「おのおの初心講へも推参すると聞いたが、殊の外―がよいと仰せらるる程に」〈虎明狂・皹〉8馬の口につける縄。口取り縄。「―引きける男…聖ひじりの馬を堀へ落としてげり」〈徒然・一〇六〉9直径。さしわたし。「―六尺の銅あかがねの柱を」〈平家・五〉二〘接尾〙助数詞。1刀剣などを数えるのに用いる。「脇差し数―」2ものを食べる回数をいうのに用いる。「ひと―食べる」3寄付や出費などの分担の単位として用いる。「ひと―一万円の寄付金」補説 「口を濁す」という言い方について→言葉を濁す補説下接語 合い口・後口・甘口・生き口・薄口・甘うま口・売り口・売れ口・追い口・大口・下おり口・折れ口・貝の口・風かざ口・片口・語り口・辛口・軽口・切り口・切れ口・消し口・濃い口・仕口・死に口・初しょ口・諸口・序の口・吸い口・攻め口・先せん口・竜たつの口・とば口・取り口・上り口・飲み口・早口・一口・広口・別口・火ほ口・水みな口・無口・八つ口・遣やり口・宵の口・詠み口・悪口(ぐち)上がり口・秋口・悪たれ口・糸口・入り口・受け口・歌口・裏口・落ち口・おちょぼ口・表口・陰口・肩口・勝手口・門かど口・蝦蟇がま口・烏からす口・川口・木口・傷口・木戸口・金口・口口・鯉こい口・小口・木こ口・賢さかしら口・石榴ざくろ口・差し口・差し出口・地口・獅子しし口・蛇口・冗談口・袖そで口・焚たき口・滝口・追従ついしょう口・告げ口・勤め口・燕つばめ口・壺つぼ口・出入り口・手口・出口・戸口・鳶とび口・仲人口・憎まれ口・逃げ口・二字口・躙にじり口・抜け口・呑のみ口・入はいり口・捌はけ口・働き口・火ひ口・一人口・減らず口・細口・間口・窓口・水みず口・店口・無駄口・儲もうけ口・鰐わに口類語 口腔・弁舌・物言い・弁・言い回し口くちが上あが・る1生活の道を失う。口が干上ひあがる。2話し方がじょうずになる。「たんと―・ったの」〈浄・淀鯉〉口くちがうま・い話し方が巧みである。口先で人をまるめ込んだりするのがじょうずである。類語 口賢い・口上手・口達者・口巧者・口八丁・口八丁手八丁・話し上手・口器用・口調法・口利口・流暢・快弁・達弁・雄弁・能弁・立て板に水・舌を振るう・言い募る・言いまくる・まくし立てる・言い尽くす・言い立てる・述べ立てる・口がほぐれる・舌が回る・口角泡を飛ばす・舌端火を吐く・激語・滔滔とうとう・喋喋・ぺらぺら・べらべら・弁が立つ口くちが煩うるさ・い1いろいろと評判やうわさをする。「世間の―・い」2少しのことでも小言や意見をやかましく言う。口うるさい。「―・い年寄り」口くちが奢おご・るうまい食べ物に慣れて、ぜいたくになる。「―・った人」類語 美食・口が肥える口くちが重おも・い口数が少ない。寡黙である。「―・い人」 「その話が出ると―・くなる」類語 黙る・沈黙・黙りこくる・押し黙る・黙する・黙り込む・口を閉ざす・口を閉じる・口を結ぶ・口をつぐむ・口を塞ぐ・口を封じる・おくびにも出さない・無言・黙黙・だんまり・箝口かんこう・緘黙かんもく・無口・寡黙・寡言・黙秘・うんともすんとも・むっつり・ノーコメント・むすっと・黙過もっか・完全黙秘・口重くちおも・口重い・黙止・暗黙・言い渋る・言い兼ねる・言い淀む・口ごもる・言わず語らず・口が堅い・言葉を呑む・言を左右にする・口を濁す・言葉を濁す口くちが掛かか・る1芸人・芸妓などが客の座敷に呼ばれる。「宴会の―・る」2仕事の注文などを受ける。「バイトの―・る」3仲間などから誘いがある。「マージャンの―・る」口くちが堅かた・い言うべきでないことをむやみに他言しない。「―・い男だから信用できる」口くちが軽かる・いおしゃべりで、言ってはいけないことまで言ってしまう。類語 口軽い・饒舌・口まめ・多弁・おしゃべり・多言・軽口・口が滑る・口を滑らす・口を衝いて出る・口から先に生まれる・口から出まかせを言う・口数が多い口くちが腐くさっても《口を動かさないために腐ってしまってもという意から》秘密などをもらさない決意の強いことをいう言葉。「―言わない」口くちが肥こ・えるいろいろなものを食べて、味のよしあしがよくわかるようになる。舌が肥える。類語 美食・口が奢る口くちが裂さけても秘密などを決してもらさない決意を表すのにいう言葉。「―言えない」口くちが過す・ぎる言うのを控えるべきことまで言う。言いすぎる。「年長者に向かって少し―・ぎるぞ」類語 放言・暴言・失言・妄言・出任せ・うわ言・寝言・たわ言・ざれ言・しれ言・無駄口・言い過ぎ・過言・言い過ぎる口くちが酸すっぱくなる程ほど同じ言葉をなん度も繰り返して言い聞かせるさま。「―注意する」口くちが滑すべ・る言ってはならないことをうっかり言ってしまう。「つい―・って秘密をもらす」類語 口を滑らす・口を衝いて出る・口走る・口軽い・口が軽い・饒舌・口まめ・多弁・おしゃべり・多言・軽口・口から先に生まれる・口から出まかせを言う口くちが干上ひあが・る生活手段を失い、食えなくなる。あごが干上がる。「職がなくて―・る」口くちが減へらない口が達者で、理屈を並べて言い返したり、勝手なことを遠慮なくしゃべったりするさま。「ああ言えばこう言う、まったく―やつだ」口くちが解ほぐ・れる気持ちが和らいで少しずつ話すようになる。「会が進むにつれ、出席者の―・れる」類語 言い募る・言いまくる・まくし立てる・言い尽くす・言い立てる・述べ立てる・舌が回る・口角泡を飛ばす・舌を振るう・舌端火を吐く・激語・流暢・快弁・達弁・雄弁・能弁・立て板に水・舌を振るう・滔滔とうとう・喋喋・ぺらぺら・べらべら・弁が立つ・口賢い・口上手・口達者・口巧者・口八丁・口八丁手八丁・話し上手・口器用・口調法・口利口・口がうまい口くちが曲まが・る目上の人や恩義を受けた人などの悪口を言うと、その罰として口の形がゆがむという意。人に対しての悪口をいさめる言葉。口くちが回まわ・るよどみなくしゃべる。すらすらと話す。「―・る彼には、いつも言い負かされる」口くちから高野こうや《うっかりした言葉がもとで、出家して高野山へ行かなければならなくなるの意から》「口は禍わざわいの門かど・もん」に同じ。「―へ参ったかと後悔すれど」〈洒・繁千話〉類語 口は禍わざわいの門かど・口の虎は身を破る・口を守る瓶かめの如くす・舌は禍わざわいの根・舌の剣つるぎは命を絶つ・蛙は口ゆえ蛇に呑まるる・駟しも舌に及ばず・駟馬しばも追う能あたわず口くちから先さきに生うま・れる口数の多い者や口の達者な者をあざけっていう言葉。類語 口軽い・口が軽い・饒舌・口まめ・多弁・おしゃべり・多言・軽口・口が滑る・口を滑らす・口を衝いて出る・口から出まかせを言う口くちから心臓しんぞうが飛とび◦出でる⇒心臓が飛び出る口くちから出任でまかせを言い・う口から出るままにいいかげんなことを言う。「―・って言い逃れる」類語 口軽い・口が軽い・饒舌・口まめ・多弁・おしゃべり・多言・軽口・口が滑る・口を滑らす・口を衝いて出る・口から先に生まれる口くちが悪わる・い人や物事をずけずけとけなすような話し方をするさま。「根はいい人だが―・い」類語 口さがない・口うるさい・口やかましい・辛口・毒舌・ずけずけ・ずばずば・あけすけ・歯に衣きぬ着せぬ・ぽんぽん・ざっくばらん・開けっ広げ・開けっ放し・単刀直入・ずばり・直截ちょくせつ・率直・開放的・あからさま・おおっぴら・露骨・あらわ・赤裸裸・赤裸・筒抜け・ガラス張り・公然・表沙汰・フランク・ストレート・ダイレクト・剝むき出し・えげつない・遠慮会釈もない・無遠慮・言いたい放題・啖呵たんかを切る口くち食くうて一杯いっぱい食うだけで精いっぱいで、余裕のない生活のたとえ。「―に、雑煮祝うた分なり」〈浮・胸算用・四〉口くちでは大坂おおさかの城しろも建たつ口先だけなら、どんな大きなことでも言えるというたとえ。口くちと腹はらとは違ちがう口で言うことと、腹の中で考えていることとは別である。口くちなお乳臭ちちくさし《「漢書」高帝紀から》年が若くて経験の足りないさまをいう言葉。口なお乳臭にゅうしゅう。口くちに合あ・う飲食物の味が好みに合う。「お―・えばよろしいのですが」口くちに◦する1口に入れる。飲み食いする。また、口にくわえる。「朝から何も―◦していない」2言葉に出して言う。話す。「―◦するのも不愉快な話」類語 食べる・言う・話す・しゃべる・語る・述べる・発言する・口を利く・口に出す・吐く・漏らす・口走る・抜かす・ほざく・うそぶく・言い出す・しゃべくる・物言う・伝える・告げる・物語る・打ち明ける・明かす・説明する・述懐する・告白する・口外こうがいする・他言たごんする・言い掛ける・言い始める・言い止さす・話し込む・話しかける・口に上る・口の端に掛かる・口を開く・口を切る・申し述べる(尊敬)おっしゃる・仰せられる・宣のたまう(謙譲)申し上げる・申す・言上ごんじょうする口くちに税ぜいは掛かからない《どんな発言にも税金は掛からないところから》身勝手な発言をするたとえ。口くちに出だ・す言葉に表して言う。話す。「思わず―・す」類語 言う・話す・しゃべる・語る・述べる・発言する・口を利く・口にする・吐く・漏らす・口走る・抜かす・ほざく・うそぶく・言い出す・しゃべくる・物言う・伝える・告げる・物語る・打ち明ける・明かす・説明する・述懐する・告白する・口外こうがいする・他言たごんする・言い掛ける・言い始める・言い止さす・話し込む・話しかける・口に上る・口の端に掛かる・口を開く・口を切る・申し述べる(尊敬)おっしゃる・仰せられる・宣のたまう(謙譲)申し上げる・申す・言上ごんじょうする口くちに乗の・せる言葉たくみに人をだます。口車に乗せる。「つい―・せられてしまった」口くちに上のぼ・るうわさになる。話題になる。「世間の―・る」補説 「口にあがる」と読むのは誤り。類語 話す・語る・しゃべる・しゃべくる・物言う・口を利く・伝える・告げる・言う・述べる・物語る・打ち明ける・明かす・口外こうがいする・他言たごんする・言い出す・言い掛ける・言い始める・言い止さす・話し込む・話しかける・発言する・口に出す・口にする・口の端に掛かる・口を開く・口を切る・説明する・述懐する・告白する・吐く・漏らす・口走る・抜かす・ほざく・うそぶく・おっしゃる・仰せられる・宣のたまう・申し上げる・申し述べる・申す・言上ごんじょうする口くちに乗の・る1人々の話の種になる。評判になる。「僕なんぞでも、こうやって始終書いて居ると少しは人の―・るからね」〈漱石・野分〉2だまされる。口車に乗る。「迂闊うっかり―・ったのが矢張此方が馬鹿なのサ」〈魯庵・くれの廿八日〉口くちに針はり言葉がとげとげしく、皮肉や悪意が感じられること。口くちに任まか・せる深く考えず、思いつくまま口に出して言う。「―・せてしゃべりまくる」口くちに蜜みつあり腹はらに剣けんあり《「唐書」李林甫伝にある、唐の宰相、李林甫を評した言葉》口ではやさしいことを言うが、心の中は陰険であること。類語 狼に衣・羊の皮を着た狼・白無垢しろむく鉄火・外面似菩薩じぼさつ内心如夜叉にょやしゃ・真綿に針を包む・笑中に刀とうあり・人面獣心・蛇心仏口ぶっこう口くちにも筆ふでにも尽つくせ◦ない話にも文章にも表現しきれない。筆舌に尽くしがたい。「―◦ないすばらしい出来栄え」口くちの下したから言い終わるか終わらないうちに。「もう言わないという―また愚痴を言う」口くちは口くち心こころは心こころ口に出して言うことと、心で思っていることとが別であること。口くちは心こころの門もん心の中で思っていることは、口に出してしまいがちである。本心は思わず言葉にしてしまうものである。口くちは禍わざわいの門かど不用意な言葉から災難を招くことがあるので、言葉は慎むべきものであるという戒め。口はわざわいの門もん。口はわざわいの元もと。類語 口から高野こうや・口の虎は身を破る・口を守る瓶かめの如くす・舌は禍わざわいの根・舌の剣つるぎは命を絶つ・蛙は口ゆえ蛇に呑まるる・駟しも舌に及ばず・駟馬しばも追う能あたわず口くち程ほどにもな・い実際は口で言っているほどではない。「大きなことを言うわりには―・いやつだ」口くちも八丁はっちょう手ても八丁はっちょう「口八丁手八丁」に同じ。口くちより先さきに手てが◦出でる言葉で注意したり𠮟しかったりする前に、相手に腕力をふるう。口くちを合あわ・せる1しめし合わせて同じことを言う。口裏を合わせる。「ばれないように―・せる」2相手に話の調子を合わせる。「その人の好きな事に連れて―・せようといふものす」〈滑・浮世床・二〉口くちを入い・れる他人の話に割り込む。また、他人のことに干渉する。嘴くちばしをいれる。「内輪の話に―・れてほしくない」口くちを掛か・ける1事前に先方に話を通じておく。申し入れる。「会合の件は、彼にも―・けておいた」2呼び出しをかける。特に芸妓などを客席に招く。類語 誘う・いざなう・招く・呼ぶ・誘い合わせる・誘い出す・おびき出す・誘い入れる・誘い込む・おびき寄せる・引き込む・引き入れる・引きずり込む・引っ張り込む・巻き込む・抱き込む・誘いかける・呼びかける・働きかける・持ちかける・勧誘・誘引・袖を引く・声を掛ける・水を向ける・鎌を掛ける口くちを固かた・める口止めする。「人に知らさせ給ふな、とよくよく口をぞ固めける」〈太平記・一〉口くちを箝かん・する⇒箝する口くちを利き・く1ものを言う。話をする。「生意気な―・く」2仲を取り持つ。「なんとか先方に―・いてもらいたい」3口が達者である。「坂東武者は馬の上でこそ口はきき候ふとも」〈平家・一一〉4幅を利かす。「さてこの宿に口きくやさ者は」〈浮・一代男・二〉類語 言う・話す・しゃべる・語る・述べる・発言する・口に出す・口にする・吐く・漏らす・口走る・抜かす・ほざく・うそぶく・言い出す・しゃべくる・物言う・伝える・告げる・物語る・打ち明ける・明かす・説明する・述懐する・告白する・口外こうがいする・他言たごんする・言い掛ける・言い始める・言い止さす・話し込む・話しかける・口に上る・口の端に掛かる・口を開く・口を切る・申し述べる(尊敬)おっしゃる・仰せられる・宣のたまう(謙譲)申し上げる・申す・言上ごんじょうする口くちを切き・る1話を始める。最初に発言する。「まず彼が話の―・った」2開けたことのないふたや栓、封などを開ける。「シャンペンの―・る」3馬を歩かせはじめるために、手綱を緩める。「権三が馬は逸物の、―・って角を入れ」〈浄・鑓の権三〉類語 話す・語る・しゃべる・しゃべくる・物言う・口を利く・告げる・言う・述べる・打ち明ける・明かす・述懐する・告白する・口外こうがいする・他言たごんする・言い出す・言い掛ける・言い始める・言い止さす・話し込む・話しかける・発言する・口に出す・口にする・口に上る・口の端に掛かる・口を開く・吐く・漏らす・口走る・抜かす・ほざく・うそぶく・おっしゃる・伝える・物語る・説明する・仰せられる・宣のたまう・申し上げる・申し述べる・申す・言上ごんじょうする口くちを極きわ・める言葉のありったけをつくす。あらゆる言い方をする。「―・めて褒める」口くちを過すご・す1生計を立てる。口を糊のりする。「親子四人の―・して行くばかりも容易でない」〈小杉天外・初すがた〉2余計なことをしゃべる。「弁説にまかせ―・しける乞食」〈咄・露がはなし・五〉口くちを酸すっぱく◦する忠告などを何度も繰り返して言う。「―◦して注意する」類語 口酸っぱく・がみがみ・口やかましい・口うるさい口くちを滑すべら・す言ってはならないことをうっかり口に出して言う。「酒席でつい―・してしまった」類語 口が滑る・口を衝いて出る・口走る・口軽い・口が軽い・饒舌・口まめ・多弁・おしゃべり・多言・軽口・口から先に生まれる・口から出まかせを言う口くちを添そ・える人が頼みごとなどをするときに、間に立って言葉を加えてとりなす。口添えをする。「友人が―・えてくれたので話がうまくまとまった」口くちを揃そろ・える各人が同じことを言う。異口同音に言う。「―・えて反対する」口くちを出だ・す分を越えて意見を言う。口出しをする。「横から―・す筋合いではない」類語 口を挟む・嘴を容れる・話の腰を折る・口出し・差し出口・容喙口くちを叩たた・く勝手なことを言う。「大きな―・く」口くちを垂た・る卑屈な態度でものを言う。「―・れて、これ、一銭おくりゃれ申せといふ」〈浮・男色大鑑・二〉口くちを衝ついて◦出でる《蘇軾「跋欧陽公書」から》次から次へと自然に言葉が口に出る。「日ごろの鬱憤うっぷんが―◦出る」類語 口を滑らす・口が滑る・口走る・口軽い・口が軽い・饒舌・口まめ・多弁・おしゃべり・多言・軽口・口から先に生まれる・口から出まかせを言う口くちを噤つぐ・む一(「つぐむ」が五段活用の場合)口を閉じて開かない。話すのをやめる。「言いかけて、あわてて―・む」二(「つぐむ」が下二段活用の場合)口をとがらせてものを言う。「―・めぬ者はなかりけり」〈太平記・二五〉類語 黙る・沈黙・黙りこくる・押し黙る・黙する・黙り込む・口を閉ざす・口を閉じる・口を結ぶ・口を塞ぐ・口を封じる・口が重い・おくびにも出さない・無言・黙黙・だんまり・箝口かんこう・緘黙かんもく・無口・寡黙・寡言・黙秘・うんともすんとも・むっつり・ノーコメント・むすっと・黙過もっか・完全黙秘・口重くちおも・口重い・黙止・暗黙・言い渋る・言い兼ねる・言い淀む・口ごもる・言わず語らず・口が堅い・言葉を呑む・言を左右にする・口を濁す・言葉を濁す口くちを付つ・ける器などに口を触れる。また、飲食を始める。「ちょっと―・けただけで箸はしをおいた」口くちを慎つつし・む余計なことを言わないようにする。「少しは―・みなさい」口くちを尖とがら・す怒ったり言い争ったりするときの口つきや不満な顔つきを表す言葉。「むっとして―・す」類語 色を作なす・気色ばむ・気が立つ・満面朱を注ぐ・不服・不平・不満・不満足・不足・鬱憤うっぷん・物足りない・あっけない・あえない・飽き足りない・食い足りない・意に満たない・期待外れ・当て外れ・不本意・いら立ち・いらつく・いら立つ・今一いまいち・今一つ・もう一つ・不完全燃焼・フラストレーション・クレーム・鬱積うっせき・不承知・心外・愚痴・繰り言・ぐずぐず・難色・難色を示す・首を振る・首を横に振る・首をひねる・頭かぶりを振る・如何なものか口くちを閉とざ・す何も言うまいとして沈黙する。口を閉じる。「―・して取材に応じない」類語 黙る・沈黙・黙りこくる・押し黙る・黙する・黙り込む・口を閉じる・口を結ぶ・口をつぐむ・口を塞ぐ・口を封じる・口が重い・おくびにも出さない・無言・黙黙・だんまり・箝口かんこう・緘黙かんもく・無口・寡黙・寡言・黙秘・うんともすんとも・むっつり・ノーコメント・むすっと・黙過もっか・完全黙秘・口重くちおも・口重い・黙止・暗黙・言い渋る・言い兼ねる・言い淀む・口ごもる・言わず語らず・口が堅い・言葉を呑む・言を左右にする・口を濁す・言葉を濁す口くちを閉と・じる話すのをやめる。だまる。口をつぐむ。口をとざす。「みな一様に―・じて核心に触れようとしない」類語 黙る・沈黙・黙りこくる・押し黙る・黙する・黙り込む・口を閉ざす・口を結ぶ・口をつぐむ・口を塞ぐ・口を封じる・口が重い・おくびにも出さない・無言・黙黙・だんまり・箝口かんこう・緘黙かんもく・無口・寡黙・寡言・黙秘・うんともすんとも・むっつり・ノーコメント・むすっと・黙過もっか・完全黙秘・口重くちおも・口重い・黙止・暗黙・言い渋る・言い兼ねる・言い淀む・口ごもる・言わず語らず・口が堅い・言葉を呑む・言を左右にする・口を濁す・言葉を濁す口くちを濁にご・すはっきりと言わず、あいまいにする。言葉を濁す。「肝心なところは―・してしまう」→言葉を濁す補説口くちを拭ぬぐ・う《盗み食いの後、口をふいて素知らぬ顔をする意から》何か悪いことをしていながら素知らぬふりをする。また、知っていながら知らないふりをする。「―・って涼しい顔でいる」口くちを濡ぬら・す「口を糊のりする」に同じ。「曲りなりにも親子三人の―・して」〈一葉・大つごもり〉口くちを糊のり・するやっと暮らしをたてる。「内職をして―・する」→糊口ここう類語 生きる・食べる・生活する・暮らす・やっていく・食う・暮らし・世渡り・渡世とせい・処世しょせい・起居・寝食しんしょく・寝起き・衣食住口くちを挟はさ・む他人の話している途中に割り込んで話す。「横から―・む」類語 口を出す・嘴を容れる・話の腰を折る・口出し・差し出口・容喙口くちを引ひき垂た・る口をへの字に曲げる。「やや、さらにえ知らずとて、―・れて」〈枕・一四三〉口くちを顰ひそ・む声をひそめる。「御敵にこそなるべかりけれと―・めけれども甲斐なし」〈太平記・三九〉口くちを開ひら・く話しはじめる。「―・けば自慢話ばかりだ」類語 話す・語る・しゃべる・しゃべくる・物言う・口を利く・言う・述べる・打ち明ける・明かす・告白する・口外こうがいする・他言たごんする・言い出す・言い掛ける・言い始める・言い止さす・話し込む・話しかける・発言する・口に出す・口にする・口に上る・口の端に掛かる・口を切る・吐く・漏らす・口走る・抜かす・ほざく・うそぶく・おっしゃる・言上ごんじょうする・伝える・告げる・物語る・説明する・述懐する・仰せられる・宣のたまう・申し上げる・申し述べる・申す口くちを封ふう・じる1無理やりだまらせる。他言させない。口止めする。「改革派の―・じる」2俗に、秘密を守るために殺す。類語 黙る・沈黙・黙りこくる・押し黙る・黙する・黙り込む・口を閉ざす・口を閉じる・口を結ぶ・口をつぐむ・口を塞ぐ・口が重い・おくびにも出さない・無言・黙黙・だんまり・箝口かんこう・緘黙かんもく・無口・寡黙・寡言・黙秘・うんともすんとも・むっつり・ノーコメント・むすっと・黙過もっか・完全黙秘・口重くちおも・口重い・黙止・暗黙・言い渋る・言い兼ねる・言い淀む・口ごもる・言わず語らず・口が堅い・言葉を呑む・言を左右にする・口を濁す・言葉を濁す口くちを塞ふさ・ぐ金品を与えたり、おどしたりして話させないようにする。「証人の―・ぐ」類語 黙る・沈黙・黙りこくる・押し黙る・黙する・黙り込む・口を閉ざす・口を閉じる・口を結ぶ・口をつぐむ・口を封じる・口が重い・おくびにも出さない・無言・黙黙・だんまり・箝口かんこう・緘黙かんもく・無口・寡黙・寡言・黙秘・うんともすんとも・むっつり・ノーコメント・むすっと・黙過もっか・完全黙秘・口重くちおも・口重い・黙止・暗黙・言い渋る・言い兼ねる・言い淀む・口ごもる・言わず語らず・口が堅い・言葉を呑む・言を左右にする・口を濁す・言葉を濁す口くちを守まもる瓶かめの如ごとくす《「癸辛雑識」から》不用意な発言は慎むべきであるということを、一度くつがえれば元に戻らない瓶の水にたとえた言葉。類語 口は禍わざわいの門かど・口から高野こうや・口の虎は身を破る・舌は禍わざわいの根・舌の剣つるぎは命を絶つ・蛙は口ゆえ蛇に呑まるる・駟しも舌に及ばず・駟馬しばも追う能あたわず口くちを毟むし・る誘いをかけて必要とする言葉を引き出す。かまをかける。「子供に飴あめをねぶらせて―・るや罠わなの鳥」〈浄・冥途の飛脚〉口くちを結むす・ぶ口をかたく閉じる。また、だまる。「真一文字に―・ぶ」類語 黙る・沈黙・黙りこくる・押し黙る・黙する・黙り込む・口を閉ざす・口を閉じる・口をつぐむ・口を塞ぐ・口を封じる・口が重い・おくびにも出さない・無言・黙黙・だんまり・箝口かんこう・緘黙かんもく・無口・寡黙・寡言・黙秘・うんともすんとも・むっつり・ノーコメント・むすっと・黙過もっか・完全黙秘・口重くちおも・口重い・黙止・暗黙・言い渋る・言い兼ねる・言い淀む・口ごもる・言わず語らず・口が堅い・言葉を呑む・言を左右にする・口を濁す・言葉を濁す口くちを割わ・る白状する。「犯人がついに―・った」類語 白状・自白・自供・告白・打ち明ける・懺悔・泥を吐く |