释义 |
言通う言加う言絶ゆ言告ぐ言成す言に出ず言も疎か言悖りて出ずればまた悖りて入ること【言】アクセント こと↓{が} 《「事こと」と同語源》1口に出して言うこと。言葉。現代では多く複合語として用いられる。「泣き―ごと」 「わび―ごと」 「片―」 「一―多い」「旅といへば―にそ易き少なくも妹に恋ひつつ術すべなけなくに」〈万・三七四三〉2㋐言葉で表現された事柄・内容。「たらちねの母の命みことの―にあらば年の緒長く頼み過ぎむや」〈万・一七七四〉㋑うわさ。評判。「心には忘るる日なく思へども人の―こそ繁き君にあれ」〈万・六四七〉㋒詩歌。特に、和歌。「この歌は、常にせぬ人の―なり」〈土佐〉3体系としての言語。「唐もろこしとこの国とは、―異なるものなれど」〈土佐〉言こと通かよ・う言葉が通じる。思いが通じる。「まれにも―・ひ給ふべき御あたりをも、さらに馴れ給はず」〈源・蓬生〉言こと加くわ・う1口添えする。助言する。「男をのこは―・へさぶらふべきにもあらず」〈枕・二三〉2唱和する。声を合わせる。「主のおとども―・へ給ふ」〈源・胡蝶〉言こと絶た・ゆ1(ふつう「ことたえて」の形で副詞的に用いる)言語に絶する。「生ける代に我はいまだ見ず―・えてかくおもしろく縫へる袋は」〈万・七四六〉2言葉を交わし合うことがなくなる。交際が絶える。「―・えて、二十余日はつかよかになりぬ」〈かげろふ・中〉言こと告つ・ぐ言葉を伝える。人を介して言い知らせる。「故郷ふるさとのならしの岡のほととぎす―・げやりしいかに告げきや」〈万・一五〇六〉言こと成な・す口やかましくうわさする。言いはやす。「大和の宇陀の真赤土まはにのさ丹につかばそこもか人の我わを―・さむ」〈万・一三七六〉言ことに出い・ず言葉に出す。はっきりと口に出す。「―・でて言はばゆゆしみ朝顔のほには咲き出ぬ恋はするかも」〈万・二二七五〉言ことも疎おろか言うまでもないが。言わずと知れたことだが。もちろん。「―や、清和天皇十代の御末、鎌倉殿の御弟、九郎大夫判官殿ぞかし」〈平家・一一〉言こと悖もとりて出いずればまた悖もとりて入いる《「礼記」大学から》他人に向かって道理に反した言葉を言えば、他人から道理に反した言葉で報いられる。 |