释义 |
触り三百さわり【触り】〔さはり〕アクセント さわり○ /【御】おさ↓わり 1さわること。また、触れた感じ。感触。多く他の語と複合して「ざわり」の発音で用いられる。「手―」 「舌―」 「肌―」2人に接したときの感じ。人あたり。「女のたちが、少し私には―が冷たいからだろうか」〈三重吉・桑の実〉3《他の節ふしにさわっている意》義太夫節で、義太夫節以外の他流の曲節を取り入れた部分。4義太夫節の一曲の中で、一番の聞きどころとされる箇所。5《4から転じて》広く芸能で、中心となる見どころ・聞きどころ。また、話や文章などで最も感動的、印象的な部分。「小説の―を読んで聞かせる」6三味線の音響装置。また、それによって出る音。上駒かみごまから約1一センチ下までの棹さおの表面を浅く削り、一の糸を上駒から外して軽く触れるようにする。複雑なうなり音を生じる。補説 5について、文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「話のさわりだけ聞かせる」を、「話などの要点のこと」と「話などの最初の部分のこと」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。 平成1一5五年度調査平成1一9九年度調査平成2二8八年度調査話などの要点のこと(本来の意味とされる)3三1一.・1一パーセント3三5五.・1一パーセント3三6六.・1一パーセント話などの最初の部分のこと(本来の意味ではない)5五9九.・3三パーセント5五5五.・0〇パーセント5五3三.・3三パーセント類語 見せ場・ハイライト・正念場・見せ所・見所・決め所・圧巻触さわり三百さんびゃくちょっと触ったばかりで、銭ぜに三百文の損をすること。なまじっか関わり合ったばかりに損害を受けることのたとえ。さわり三百目。類語 触らぬ神に祟たたりなし・雉きじも鳴かずば打たれまい・寝た子を起こす・酢を買う |