释义 |
[一]〘格助〙[二]〘接助〙[三]〘副助〙して《動詞「する」の連用形+接続助詞「て」から》一〘格助〙名詞、活用語の連体形、副詞・助詞などに付く。1動作をともにする人数・範囲を表す。「みんな―考えよう」「もとより友とする人一人二人―行きけり」〈伊勢・九〉2動作をさせられる人を表す。「私を―言わしめれば、その説明では承服しかねる」「楫かぢ取り―幣ぬさ奉たいまつらするに、幣の東ひむがしへ散れば」〈土佐〉3(多く「にして」の形で)動作の行われる時間・空間を表す。「三〇歳に―独立する」「勝軍王と申す大王の前に―此を競くらぶ」〈今昔・一・九〉4動作の手段・方法・材料などを表す。「そこなりける岩に、指およびの血―書きつけける」〈伊勢・二四〉二〘接助〙形容詞・形容動詞、一部の助動詞の連用形に付く。上代では接尾語「み」にも付く。1上の事柄を受け、それと並ぶ事柄または推移する事柄へと続ける。「策を用いず―勝つ」2「そのような状態で」の意で下へ続ける。「ばっと消ゆるが如く―失うせにけり」〈平家・三〉3理由・原因を表す。「これはにぶく―あやまちあるべし」〈徒然・一八五〉4逆接を表す。「格子かうしどもも、人はなく―開あきぬ」〈竹取〉三〘副助〙副詞・助詞などに付いて、意味・語調を強める。「一瞬に―家が倒壊した」 「先生から―あんな事をする」補説 一2は現代語や漢文訓読調の文体では、「をして」の形で用いられる。 |