释义 |
[一]〘動ラ五(四)〙[二]〘動ラ下二〙知らざあ言って聞かせやしょう知らざるを知らずと為す是知るなり知らしむべからず知らぬが仏知らぬは亭主ばかりなり知らぬ仏より馴染みの鬼知る人ぞ知る知る者は言わず言う者は知らず知る由も無いし・る【知る】アクセント しる○ 一〘動ラ五(四)〙1物事の存在・発生などを確かにそうだと認める。認識する。「おのれの非を―・る」 「ニュースで事件を―・った」2気づく。感じとる。「昨夜の地震は―・らなかった」 「―・らずに通り過ぎる」3物事の状態・内容・価値などを理解する。把握する。さとる。「物のよしあしを―・っている」 「世界の人口はどのくらいか―・っていますか」4忘れずに覚えている。記憶する。また、物事に通じている。「昔を―・っている人」 「内部の事情をよく―・っている者の犯行らしい」5経験する。体験して身につける。「酒の味を―・る」 「世の中の苦労を―・らない」6学んで、また、慣れて覚える。「フランス語なら、少し―・っている」7付き合いがある。知り合いである。面識がある。「―・っている人に会う」 「―・った顔ばかり」8(多く、打消しや反語を伴って用いる)そのことにかかわって責任を持つ。関知する。「私の―・ったことではない」9(「領る」 「治る」とも書く)㋐領有する。所有する。「春日の里に―・るよしして」〈伊勢・一〉㋑支配する。治める。「汝が御子やつひに―・らむと雁は卵こ産むらし」〈記・下・歌謡〉10世話をする。「また―・る人もなくて漂はむことのあはれに避さりがたうおぼえ侍りしかば」〈源・柏木〉可能 しれる二〘動ラ下二〙「し(知)れる」の文語形。下接句 過ちを観みて斯ここに仁を知る・井の中の蛙かわず大海を知らず・いざ知らず・衣食足りて礼節を知る・一を聞いて十を知る・一葉落ちて天下の秋を知る・一丁字いっていじを識しらず・易者身の上知らず・燕雀えんじゃく安いずくんぞ鴻鵠こうこくの志を知らんや・男を知る・親の心子知らず・女を知る・嘉肴かこうありと雖いえども食らわずんばその旨うまきを知らず・歌人は居ながらにして名所を知る・臭い物身知らず・怖いもの知らず・疾風に勁草けいそうを知る・倉廩そうりん実みちて礼節を知る・誰たれか烏からすの雌雄しゆうを知らんや・手の舞い足の踏む所を知らず・天知る、地知る、我知る、子し知る・天命を知る・年寒くして松柏しょうはくの凋しぼむに後るるを知る・情けを知る・汝なんじ自らを知れ・恥を知る・世に知られる・論語読みの論語知らず・我が身を抓つねって人の痛さを知れ類語 理解・分かる・把握・解釈・分かり・のみ込み・承知・知識・認識・学ぶ・判断・解する・取る・受け取る・とらえる・物分かり・聞き分け・わきまえ・わきまえる・分別ふんべつ・了知・存知・聞知・合点・了解・自覚・納得・早分かり・早飲み込み・早合点・話せる知しらざあ言いって聞きかせやしょう歌舞伎「青砥稿花紅彩画あおとぞうしはなのにしきえ」(通称「白浪五人男」)第3三幕、浜松屋店先の場で、弁天小僧が居直って正体を明かす長ぜりふの冒頭。知しらざるを知しらずと為なす是これ知しるなり《「論語」為政から》知らない事は、知らないと自覚すること、これが本当の知るということである。知しらしむべからず⇒由よらしむべし知らしむべからず知しらぬが仏ほとけ知れば腹も立つが、知らないから仏のように平静でいられる。また、本人だけが知らないで平然としているのを、あざけっていう語。知しらぬは亭主ていしゅばかりなり妻の不貞を周囲の者は知っていて、夫だけが気づかないこと。また、当人だけが知らないで平気でいることのたとえ。知しらぬ仏ほとけより馴染なじみの鬼おに疎遠な人よりは、懇意にしている人のほうがまさるということ。知しる人ひとぞ知しる広く知られてはいないが、ある一部の人にはその存在が非常によく知られている。類語 無名・名も無い・隠れる知しる者ものは言いわず言いう者ものは知しらず《「老子」五六章から》物事をよく知り抜いている人はみだりに口に出して言わないが、よく知らぬ者はかえって軽々しくしゃべるものである。知しる由よしも無な・い知るための、手段も手がかりもない。「真相を―・い」 |