释义 |
[一]〘名〙[二]〘接頭〙[三]〘接尾〙手が上がる手が空く手が空けば口が開く手が有る手が要る手が後ろに回る手が掛かる手が利く手が切れる手が込む手が下がる手がすく手が付かない手が付く手が付けられない手が出ない手が出る手が届く手が無い手が長い手が伸びる手が入る手が入れば足も入る手が離せない手が離れる手が早い手が塞がる手が回る手が焼ける手が悪い手摺り足摺り手と身になる手取り足取り手に汗を握る手に余る手に合わない手に入る手に入れる手に負えない手に落ちる手に掛かる手に掛ける手に帰する手に職を付ける手に据えた鷹を逸らす手にする手に付かない手に手を取る手に取る手に取るよう手に成る手に握る手に乗る手に入る手に渡る手の施しようがない手の舞い足の踏む所を知らず手の奴足の乗り物手は見せぬ手も足も出ない手もすまに手も無く手を空ける手を上げる手を合わせる手を入れる手を打つ手を置く手を替え品を替え手を反す手を掻く手を掛ける手を貸す手を借りる手を切る手を砕く手を下す手を組む手を加える手を拱く手を下げる手を締める手を擦る手を袖にする手を染める手を出す手を携える手をつかえる手を束ね膝を屈む手を束ねる手を突く手を尽くす手をつくる手を付ける手を通す手を取り合う手を取る手を握る手を抜く手を濡らさず手を舐る手を延ばす手を伸べる手を離れる手を引く手を翻せば雲となり手を覆せば雨となる手を広げる手を回す手を結ぶ手を揉む手を焼く手を緩める手を汚す手を分かつ手を煩わすて【手】アクセント て↓{が} 一〘名〙1㋐人体の左右の肩から出ている長い部分。肩から指先までをいう。俗に動物の前肢をいうこともある。「―を高く上げる」 「袖に―を通す」 「―の長い猿」㋑手首、手首から指先までや、手のひら・指などを漠然とさす。「―に時計をはめる」 「火鉢に―をかざす」 「―でつまむ」2器具などの部分で、手で持つようにできているところ。取っ手・握りなど。「鍋の―」 「急須きゅうすの―」3植物の蔓つるをからませるための木や竹の棒。「竹をアサガオの―にする」41のように突出して動くもの。「火の―が上がる」5実際に1のように作業や仕事を行うもの。㋐労働力。人手。「―が足りない」 「女―一つで子供を育て上げる」 「男―」㋑仕事をする能力。「―に職をもつ」6人が1を使ってすること。また、人の行為を漠然という。㋐仕事。作業。「裁縫の―を休める」㋑手数。手間。「―のこんだ細工」 「―のかかる部下」㋒他人に関与すること。「―出し」㋓武器を使って傷つけること。転じて、戦いなどで受けた傷。「―負い」 「深―ふかで」7㋐文字を書く技法。筆法。転じて、書かれた文字。筆跡。書風。「人の―をまねる」 「紀貫之きのつらゆきの―」 「女―の手紙」㋑茶器などで、その手法になるもの。「三島―みしまでの茶碗」㋒能楽・舞踊などの所作。手振り。「指す―引く―」㋓音曲で、調子や拍子をとる手法。また、器楽の奏法。「合いの―」 「―事」㋔武芸などの技。「相撲の四十八―」8㋐勝負事などで、手中にあるもの。手持ちの札・駒など。手の内。「―を明かす」 「相手の―を読む」㋑囲碁・将棋などで、石や駒を打つこと。また、その打ち方。「堅い―で攻める」 「先―」9事を行うための手段・方法。「きたない―を使う」 「その―は食わない」 「打つ―」10㋐所有すること。「人の―に渡る」㋑支配下。監督下。「ライバル会社の―の者」 「犯人の―から人質を救う」11㋐ある方面や方角。また、その方面の場所。「行く―をさえぎる」 「山の―」 「上かみ―」㋑ある方面に配置した軍隊。「寄せ―の軍勢」 「先さき―」12ある種類に属する人や物。「その―の品は扱わない」 「厚―あつでの生地」13器物の左右に分かれた部分。㋐几帳きちょうなどの横木。「几帳の―のさし出でたるにさはりて」〈枕・四九〉㋑長旗のへりについている、竿さおにつけるための緒お。「互ひに旗の―を下ろして、東西に陣を張り」〈太平記・一五〉㋒雁股かりまたの矢じりの左右に突き出た部分。「―六寸、わたり六寸の大がりまた」〈保元・上〉14風采ふうさい。体裁。「その跡から―のよき一連れ」〈浮・織留・四〉15江戸時代の雑税の一。山手・野手・川手など。16㋐その事物を機械などを用いないで作る意や、その人が自分自身でする意を表す。「―料理」 「―打ち」 「―づくり」 「―弁当」㋑その物が、持ち運びや取り扱いに容易な小型のものである意を表す。「―斧おの」 「―帳」 「―箱」㋒その動作をする人、また特に、そのことにすぐれた人の意を表す。「嫁のもらい―」 「語り―」 「やり―」二〘接頭〙形容詞・形容動詞に付いて、その意味を強めるのに用いる。「―堅い」 「―ぬるい」 「―短」三〘接尾〙助数詞。1碁や将棋などの着手の回数を数えるのに用いる。「数―先をよむ」2矢2二筋を一組みとして数えるのに用いる。「鷹の羽にてはいだりける的矢一―ぞさしそへたる」〈平家・四〉3相撲の番数を数えるのに用いる。「相撲出でて五―、六―ばかりとりて」〈宇津保・俊蔭〉4舞の数を数えるのに用いる。「一―舞うて東の方の賤しき奴ばらに見せん」〈義経記・八〉補説 作品名別項。→手類語 一(1)お手手/(7)字・書体・筆跡・手跡・墨跡・筆の跡・水茎の跡/(8)(9)策・方策・方法・対策・施策・企て・一計・奇計・奇策・愚策・秘策・対応策・善後策・得策・方法・妙計・妙策・良計・良策・上策・下策・国策・政策・一策・万策・拙策・無策・弥縫策びほうさく・密計・秘計・百計 手てが上あが・る1芸事などの技が上達する。腕が上がる。「料理の―・る」2書の技量が上がる。「―・って入選する」3飲酒の量が増える。手てが空あ・く仕事が一段落するなどして暇ができる。「―・いたら手伝ってくれ」手てが空あけば口くちが開あく仕事がなくなると生活できなくなる。また、暇になるとむだ話を始める。手てが有あ・る1人手がある。働き手がある。2手段・方策がある。「まだ挽回のための―・る」手てが要い・る多くの人手が必要である。「―・る仕事」手てが後うしろに回まわ・る《後ろ手にしばられるところから》悪事を働いて捕らえられる。「使い込みが発覚して―・る」類語 逮捕・検挙・挙げる・召し捕る・捕まえる・捕る・捕らえる・引っ捕らえる・取り押さえる・生け捕る・搦からめ取る・引っ括くくる・捕とらまえる・捕獲する・拿捕だほする・捕縛する・検束する・ぱくる・しょっぴく手てが掛かか・る1手数を必要とする。世話がやける。「幼い子供に―・る」2手でつかんだ状態になる。「刀の柄つかに―・る」類語 てこずる・苦労・困る・弱る・参る・窮きゅうする・困こうずる・苦しむ・困り果てる・困りきる・困りぬく・困却する・往生おうじょうする・難儀する・難渋なんじゅうする・閉口する・困惑する・当惑する・途方に暮れる・手を焼く・手に余る・持て余す・手に負えない・手が付けられない・世話が焼ける・始末に負えない・始末が悪い・どうにもならない・如何ともしがたい・度し難い手てが利き・く技量がすぐれている。「いと手利きたる御心ばへなりな」〈大鏡・道長下〉手てが切き・れる1関係がなくなる。縁が切れる。「悪い仲間と―・れる」2紙幣などの真新しいさまの形容に用いる。「―・れそうな新札」手てが込こ・む手間がかかっている。物事が複雑である。「―・んだ彫り物」 「―・んだ手口」類語 複雑・煩雑はんざつ・煩瑣はんさ・錯雑・錯綜さくそう・面倒・厄介・ややこしい・しち難しい・入り組んだ・込み入った・難しい・煩わしい・難儀・煩多・世話・手数てすう・てかず・うるさい・面倒臭い・やかましい・くだくだしい・うっとうしい・こうるさい・気詰まり・しち面倒・しち面倒臭い手てが下さが・る1腕前が鈍る。「三味線の―・る」2字がへたになる。「しばらく筆を持たないとすぐ―・る」3飲酒の量が減る。「年をとってすっかり―・った」手てがす・く「手が空あく」に同じ。「仕事が一段落して―・く」手てが付つか◦ない「手に付かない」に同じ。「内部の動揺やら、外部の束縛やらで、一切―◦なかった」〈漱石・門〉手てが付つ・く1新しいものの一部を使ったり、消費したりする。「料理はほとんど―・かないまま残った」2目下の女性などと、肉体関係をもつようになる。「旦那の―・く」手てが付つけられ◦ない処置の施しようがない。「乱暴者で―◦ない」 「―◦ない散らかりよう」類語 てこずる・苦労・困る・弱る・参る・窮きゅうする・困こうずる・苦しむ・困り果てる・困りきる・困りぬく・困却する・往生おうじょうする・難儀する・難渋なんじゅうする・閉口する・困惑する・当惑する・途方に暮れる・手を焼く・手に余る・持て余す・手に負えない・手が掛かる・世話が焼ける・始末に負えない・始末が悪い・どうにもならない・如何ともしがたい・度し難い手てが出で◦ない自分の能力ではとりかかることができない。「高価で―◦ない」類語 高価・高値たかね・高い・高め・割高・値が張る・高嶺の花手てが◦出でるアクセント て↓が△で↓る 1暴力を振るう。腕力にものをいわせる。「口より先に―◦出る」2自分の能力や財力でどうにかなる。「とても―◦出る代物ではない」手てが届とど・く1能力の範囲内にある。「高級車にはとても―・かない」2細かいところまで配慮がなされる。行き届く。「かゆいところに―・く」3もうすぐある年齢・時期に達する。「五〇歳に―・く」類語 手近い・程近い・近い・間近い・間近・じき・すぐ・至近・近く・目前・鼻先・指呼しこ・咫尺しせき・目睫もくしょうの間かん・目と鼻の先・身近・手近・卑近・身辺・そば・傍かたわら・脇わき・横・片方かたえ・手もと・付近・近辺・近傍・近所・最寄り・許もと・足元・座右・左右・手回り・身の回り・ついそこ・まのあたり・目睫もくしょう・面前・目の前・眼前・現前・目先・鼻面はなづら・鼻っ面つら・前面・正面・真ん前・手前・先方・直前手てが無な・い1人手が足りない。「―・くて注文がさばけない」2施すべき手段・方法がない。「打つべき―・い」手てが長なが・い盗み癖がある。手癖が悪い。「気をつけろよ、あいつは―・いぞ」手てが伸の・びる1手がその対象に届くようにする。「甘味に―・びる」 「背後から―・びてきて財布を取られた」2勢力などが、その範囲におよぶ。「司直の―・びる」 「開発の―・びる」手てが入はい・る1逮捕や取り締まりのために警察などが介入する。「検察の―・る」2製作の過程などで、他人が補ったり直したりする。「作文に先生の―・る」手てが入はいれば足あしも入はいる一度気を許すと次々につけ込まれることのたとえ。また、だんだん深入りすることのたとえ。手てが離はなせ◦ないやりかけていることがあって他のことができない。「―◦ないから、代わりに電話に出てくれ」手てが離はな・れる1仕事がかたづいて、自分と関係がなくなる。「長くかかわってきた仕事から―・れる」2子供が成長して、世話が必要でなくなる。「やっと子供から―・れた」手てが早はや・い1物事をてきぱきと処理する。「選り分ける―・い」 「作業の―・い」2知り合った女性とすぐに関係をもつ。3すぐに暴力をふるう。「口より―・い」類語 (2)惚れっぽい・惚れる・愛する・恋する・好く・見初そめる・焦がれる・思う・慕う・愛慕・思慕・恋慕・惚れ込む・見とれる・見惚れる・惚れ惚れ・一目惚れ・懸想けそう・目尻を下げる・思いを掛ける・気がある・多情・浮気・移り気・気が多い・熱し易く冷め易い・気移り・心移り・色気違い・マダムキラー・レディーキラー・好き者・助平すけべい・漁色・女好き・男好き・プレーボーイ・女たらし・女殺し・好色・好色家・色好み・鼻下長びかちょう・ちゃら男お・浮気者・艶福・艶福家・放蕩ほうとう・蕩児とうじ・遊蕩ゆうとう・色魔・女狂い・男狂い手てが塞ふさが・る何かをしている最中で他のことができない。「今、―・っていて手伝えない」類語 忙しい・せわしい・せわしない・気ぜわしい・あわただしい・目まぐるしい・そそくさ・せかせか・性急・拙速・多端・忙殺・多忙・繁忙・繁多・繁劇・多事多端・多用・繁用・怱忙そうぼう・倥偬こうそう・怱怱そうそう・大忙し・東奔西走・てんてこ舞い・きりきり舞い・取り紛れる・目が回る・応接に暇いとまがない・席の暖まる暇いとまもない・猫の手も借りたい手てが回まわ・る1注意が行き届く。「仕事が忙しくてほかのことに―・らない」2捜査や逮捕の手配がされる。「警察の―・る」手てが焼や・ける「世話が焼ける」に同じ。「―・ける子供」手てが悪わる・い1《トランプや麻雀で》配られた札や牌パイが悪い。2悪筆である。3方法、やり方が悪い。たちの悪いことをする。手て摺すり足あし摺すり手をすり合わせ、足をすり合わせること。くやしがるさまやもどかしがるさま、また、ひたすらあやまるさまにいう。手てと身みにな・る《足すなわち銭がなくなる意》落ちぶれて身一つになる。無一物になる。「―・りての思案、何とも埒らちのあかぬ世渡り」〈浮・永代蔵・五〉手て取とり足あし取とり細かいところにまで行き届いた世話をするさま。何から何まで丁寧に教えるさま。「―めんどうをみる」 「―して指導する」類語 忠実忠実まめまめしい・きりきりしゃん・きりり・きりっと・甲斐甲斐しい・きびきび・てきぱき・しゃきしゃき・はきはき・すいすい・忠実まめ・忠実まめやか・小忠実こまめ・手忠実てまめ・足忠実あしまめ・筆忠実ふでまめ・骨身を惜しまず・きちんと・規則正しい・几帳面・まじめ・大まじめ・生きまじめ・くそまじめ・愚直・四角四面・誠実・篤実・真摯・至誠・信実・篤厚・質実・堅実・堅気・実直・謹厳・生一本・一本気・勤勉・律儀・義理堅い・義理立て・良心的・ちゃんと・しっかり・しゃんと・きちんきちん・きっちり・かっちり・がっちり・規則的・整然手てに汗あせを握にぎ・る見たり聞いたりしながら、興奮したり緊張したりする。手に汗握る。「―・る熱戦」手てに余あま・る物事が自分の能力以上で、その処置ができない。手に負えない。「―・る難問」類語 てこずる・苦労・困る・弱る・参る・窮きゅうする・困こうずる・苦しむ・困り果てる・困りきる・困りぬく・困却する・往生おうじょうする・難儀する・難渋なんじゅうする・閉口する・困惑する・当惑する・途方に暮れる・手を焼く・持て余す・手に負えない・手が付けられない・手が掛かる・世話が焼ける・始末に負えない・始末が悪い・どうにもならない・如何ともしがたい・度し難い手てに合あわ◦ない1自分の能力では扱いきれない。手に余る。手に負えない。「ギリシャ語となるとどうにも―◦ない」2手になじまない。「―◦ない包丁」手てに入い・る1「手に入はいる」に同じ。「御蔭さまで、好い家が―・りまして」〈漱石・虞美人草〉2熟達する。熟練する。「場なれて―・ったあいさつ」手てに入い・れる自分の物にする。入手する。「希覯きこう本を―・れる」 「大金を―・れる」類語 入手・獲得・取得・拾得・既得・先取・先取り・手に入る・手中に収める・手にする・手に落ちる手てに負おえ◦ない自分の力では扱いきれない。手に余る。「―◦ないいたずらっ子」類語 てこずる・苦労・困る・弱る・参る・窮きゅうする・困こうずる・苦しむ・困り果てる・困りきる・困りぬく・困却する・往生おうじょうする・難儀する・難渋なんじゅうする・閉口する・困惑する・当惑する・途方に暮れる・手を焼く・手に余る・持て余す・手が付けられない・手が掛かる・世話が焼ける・始末に負えない・始末が悪い・どうにもならない・如何ともしがたい・度し難い・ぎゃふん・お手上げ・諦める・思い切る・断念・観念・諦念ていねん・諦め・ギブアップ・くじける・降参・辟易へきえき・屈伏・シャッポを脱ぐ・手も足も出ない・へこたれる手てに落お・ちるその人の所有となる。支配下にはいる。手に帰する。「競売で業者の―・る」類語 入手・獲得・取得・拾得・既得・先取・先取り・手に入る・手に入れる・手中に収める・手にする・手てに掛かか・る1直接に取り扱われる。「彼の―・れば簡単にかたづく」2殺される。「暗殺者の―・る」3世話を受ける。「継母の―・りていますかりければ」〈大和・一四二〉手てに掛か・ける1自分で直接行う。「自分が―・けた仕事」2自分で世話をする。手塩にかける。「盆栽を―・けて育てる」3人に処理などをたのむ。「医者の―・けることなく治る」4自分の手で人を殺す。「仇かたきを―・ける」手てに帰き・する所有物となる。支配下になる。手に落ちる。「優勝は東北の球児たちの―・した」手てに職しょくを付つ・ける働くための技能を身につける。手てに据すえた鷹たかを逸そらす飼い慣らした鷹を逃がしてしまう。いったん手に入れた大切なものを失うことのたとえ。手てに◦する1手に取って持つ。「本を―◦する」2自分の物にする。「欲しかった車をやっと―◦する」類語 (1)持つ・とる・握る・携える・捧げる・捧げ持つ/(2)入手・獲得・取得・拾得・既得・先取・先取り・手に入る・手に入れる・手中に収める・手に落ちる手てに付つか◦ない心が他に奪われてその事に集中できない。「うれしくて仕事が―◦ない」手てに手てを取と・る互いに手を取る。特に、相愛の男女が行動をともにする。「―・ってかけおちする」類語 手を握る・手を携える・手を取り合う・手を結ぶ・手を組む手てに取と・る自分の手で持つ。「リンゴを一つ―・る」手てに取とるようすぐ目の前にあるように、はっきり見えたり聞こえたりするさま。手に取るばかり。「相手の反応が―にわかる」類語 明瞭・明快・平明・簡明・明晰・明白・明明白白・端的・はっきり・くっきり・ありあり・まざまざ・確しかと・明らか・際きわやか・定か・さやか・鮮やか・クリア・鮮明・分明・顕著・顕然・歴然・歴歴・瞭然りょうぜん・亮然りょうぜん・判然・画然かくぜん・截然せつぜん・明確・明解・自明・彷彿・鮮烈・一目瞭然・火を見るよりも明らか・掌たなごころを指す・紛まがう方ない・隠れもない・目に見える・言わずと知れた・紛まぎれもない・見るから手てに成な・る(「…の手に成る」の形で)製作の任に当たる。手掛ける。「応挙の―・る虎の図」手てに握にぎ・る自分の所有とする。また、自分の支配下におく。「権力を―・る」手てに乗の・る1策略におちいる。「まんまとこちらの―・る」2自分の自由になる。「この位にせにゃ、男は―・らぬわいな」〈伎・貞操花鳥羽恋塚〉手てに入はい・る自分の所有となる。手にいる。「珍品が―・る」類語 入手・獲得・取得・拾得・既得・先取・先取り・手に入れる・手中に収める・手にする・手に落ちる手てに渡わた・るその人の所有物となる。「母の財産はみんな阿爺おやじの―・って」〈漱石・永日小品〉手ての施ほどこしようがな・い処置のしようがない。「ここまで問題がこじれては―・い」手ての舞まい足あしの踏ふむ所ところを知しらず《「礼記」楽記から》1非常に喜んで思わず小躍りするさま。有頂天になるようすにいう。「劇的な逆転勝ちに―喜ぶ」2あわてふためくさま。「公卿殿上人、内裏へ馳はせ参って―」〈保元・下〉手ての奴やっこ足あしの乗のり物もの《自分の手を召使いとし、足を乗り物にする意から》何事も他人の力を借りずに自分で行うこと。「一身をわかちて、ふたつの用をなす。―、よくわが心にかなへり」〈方丈記〉手ては見みせ◦ぬ刀を抜く手も見せずに斬ってしまう。抜きうちにする。「笑ひ止まずば―◦ぬ」〈浄・朝顔話〉手ても足あしも出で◦ない施す手段がまったくない。力が及ばずどうしようもない。「相手が強すぎて―◦ない」 「難問に―◦ない」類語 俎上そじょうの魚・俎板まないたの鯉こい・薬缶やかんで茹ゆでた蛸たこのよう・ぎゃふん・お手上げ・諦める・思い切る・断念・観念・往生・諦念ていねん・諦め・ギブアップ・くじける・降参・閉口・辟易へきえき・屈伏・シャッポを脱ぐ・途方に暮れる・始末に負えない・手に負えない・へこたれる・参る手てもすまに手も休めずに。せっせと。「―植ゑし萩にやかへりては見れども飽かず心尽くさむ」〈万・一六三三〉手ても無なく1簡単に。たやすく。「―ひねられる」2そのまま。「早い話が八犬伝は―水滸伝の引写しじゃげえせんか」〈芥川・戯作三昧〉類語 簡単・易易やすやす・楽楽らくらく・難なく・苦もなく・あっさり・易しい・むざむざ・軽軽かるがる・無造作・楽らく・容易・容易たやすい・訳わけ無い・与くみし易い・易易いい・悠悠・ちょろい・簡略・簡易・手っ取り早い・易い・手軽・手軽い・造作無い・軽い・生易しい・イージー・朝飯前・楽勝・お茶の子・お茶の子さいさい・屁への河童かっぱ・掌たなごころを返す・労せずして・赤子の手をひねる・お手の物・事も無げ・見す見す・まんまと・平易・軽易・安易・物ともせず・すんなり・すいすい・首尾良く・ちょいちょい・ちょちょいのちょい手てを空あ・ける仕事の予定などを入れないでおく。「頼みがあるから―・けておいてくれ」手てを上あ・げる1降参する。「攻めたてられて思わず―・げる」2なぐろうとして手を振り上げる。乱暴をはたらく。「親に向かって―・げる」3腕前や技量が進歩する。上達する。「ゴルフの―・げる」手てを合あわ・せる1両方の手のひらを合わせる。感謝の気持ち、懇願の気持ちなどを表す。「小遣い銭欲しさに親に―・せる」2拝む。合掌する。「神棚に―・せる」3相手として勝負する。手合わせをする。「有段者と―・せる」手てを入い・れる1よい状態にするために、補ったり、直したりする。手を加える。「原稿に―・れる」 「盆栽に―・れる」2捜査や検挙のために、警察などが現場に踏み込む。「暴力団の事務所に―・れる」類語 直す・改める・正す・訂する・修正する・是正する・規正する・改善する・改良する・改正する・補正する・訂正する・修訂する・改訂する・補訂する・補綴ほていする・手直しする・手を加える・筆を入れる・朱筆を入れる・朱を入れる・添削・補筆・筆削・推敲・彫琢手てを打う・つ1感心したり、思い当たったり、感情が高ぶったりしたときに両手を打ち合わせて音をたてる。「―・って大喜びする」 「はたと―・つ」2話をまとめる。また、仲直りをする。「言い値で―・つ」 「抗争中の両派が―・つ」3予想される事態に対して必要な処置をとる。「話がこじれる前に―・つ」手てを置お・く処置に窮する。「医者の―・く物思ひ」〈浄・用明天王〉手てを替かえ品しなを替かえさまざまに方法・手段をかえて。「―子供の機嫌をとる」手てを反かえ・すきわめてたやすく行うことのたとえ。また、ちょっとの間にがらりと変わることのたとえ。手のひらを反す。「―・すような態度」手てを掻か・く手を左右に振って、中止や禁止の合図をする。手てを掛か・ける1人手を費やす。手数をかける。手間をかける。「―・けた料理」2自分の手で行う。手掛ける。「民子は私が―・けて殺したも同じ」〈左千夫・野菊の墓〉3手出しをする。盗みをする。「人の物に―・ける」類語 (1)世話を焼く・目を掛ける・手掛ける・面倒を見る・付き添う/(3)盗む・取る・盗み取る・掠かすめる・掠め取る・かっぱらう・掏する・盗み・窃盗・盗用手てを貸か・す労力を貸す。助力する。「荷物の運般に―・す」類語 助ける・助すける・手伝う・手助けする・助力する・幇助ほうじょする・助勢する・加勢する・助太刀すけだちする・力添えする・協力する・援助する・応援する・支援する・後押しする・守もり立てる・バックアップする・フォローする・力を貸す・肩を貸す・補助する・補佐する・犬馬の労・一肌脱ぐ・片肌脱ぐ・肩を持つ・与する手てを借か・りる協力や助力を求める。手伝ってもらう。「部外から―・りる」手てを切き・る関係を絶つ。縁を切る。多く、悪い関係・男女関係を断ち切る場合にいう。「誠意のない男と―・る」類語 絶縁・離縁・義絶・勘当・離れる・離反・離背・決別・おさらば・絶交・断交・決裂・物別れ・離間・乖離・生木を裂く・仲を裂く・袂たもとを分かつ手てを砕くだ・くさまざまに工夫をこらす。「この度我と―・き合戦仕り候はずは」〈太平記・二六〉手てを下くだ・す1自分でそのことを行う。「社長みずから―・す」2着手する。手をつける。「まだだれも―・していない分野」類語 実行・実践・行動・躬行きゅうこう・励行・履行・実施・施行しこう・執行・決行・敢行・断行・遂行・挙行・強行・再挙・行う・執り行う手てを組く・む仲間になる。協力する。「外国資本と―・んで事業を始める」類語 手を握る・手を携える・手を取り合う・手に手を取る・手を結ぶ手てを加くわ・える直したり補ったりする。手を入れる。「旧作に―・える」類語 直す・改める・正す・訂する・修正する・是正する・規正する・改善する・改良する・改正する・補正する・訂正する・修訂する・改訂する・補訂する・補綴ほていする・手直しする・手を入れる・筆を入れる・朱筆を入れる・朱を入れる・添削・補筆・筆削・推敲・彫琢手てを拱こまぬ・く《「てをこまねく」とも》1両手の指を胸の前で組んで敬礼する。中国で行われたあいさつの方法。2腕組みをする。手をつかねる。「―・いて思いにふける」3何もしないで傍観している。手をつかねる。腕をこまぬく。「当局も―・いていたわけではない」「要吉は―・いて女の泣き止むのを待っていた」〈森田草平・煤煙〉補説 文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「手をこまねく」は、「何もせずに傍観している」と「準備して待ち構える」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。 平成2二0〇年度調査令和元年度調査何もせずに傍観している(本来の意味とされる)4四0〇.・1一パーセント3三7七.・2二パーセント準備して待ち構える(本来の意味ではない)4四5五.・6六パーセント4四7七.・4四パーセント手てを下さ・げる1あやまる。謝罪する。「我等様々―・げ、詫び言して」〈甲陽軍鑑・二五〉2へりくだる。下手したでに出る。「両親ふたおやこの世にあるならば家にかかへし奉公人、何―・げて頼まれう」〈人・梅児誉美・初〉手てを締し・める商談・和解などの成立、会合の終わりなどを祝って、一同がそろって拍手する。手締めをする。「―・めて会をお開きにする」手てを擦す・る両手をすり合わせる。懇願・謝罪などをするときのようすにいう。もみ手をする。「―・りながら金の無心をする」手てを袖そでに◦する手出しをしないで傍観する。「―◦して徒に日月を消するのみにて」〈福沢・学問のすゝめ〉手てを染そ・める関係をもちはじめる。手をつける。「相場に―・める」類語 着手・手を付ける・始める・しだす・やりだす・掛かる・取り掛かる・しかかる・しかける・開始する・手を出す・乗り出す・食指が動く・触手を伸ばす・首を突っ込む・手を延ばす・手を広げる・ちょっかいを出す手てを出だ・す1手を使って、対象となるものに動作をしかける。「ごちそうに―・す」 「高めのボールに―・す」2暴力を振るう。また、けんかをしかける。「口より先に―・す」3新たに関与する。「株に―・す」4人のものを盗む。奪う。「預かり物に―・す」5女性を誘惑する。「勤め先の女性に―・す」類語 乗り出す・食指が動く・触手を伸ばす・首を突っ込む・手を延ばす・手を広げる・手を染める・ちょっかいを出す手てを携たずさ・える⇒携える3手てをつか・える⇒支つかえる4手てを束つかね膝ひざを屈かが・む抵抗しないで屈服する。また、機嫌をとる。「東八箇国の大名、高家―・めずといふ者なし」〈太平記・一一〉手てを束つか・ねる腕組みをする。また、傍観する。手をこまぬく。「―・ねて火事を見守る」手てを突つ・く敬礼・謝罪・懇願などの気持ちを表すために、両手を地につける。「―・いて謝る」手てを尽つく・す物事の実現や解決のために、あらゆる手段を試みる。「資金繰りに八方―・す」類語 専心・打ち込む・専念・没頭・没入・傾注・没我・熱中・夢中・熱心・鋭意・無我夢中・背水の陣・緊褌きんこん一番・凝る・耽る・浸る・骨折る・骨を折る・根を詰める・目の色を変える・心血を注ぐ・身を投ずる・身を挺する・体を張る・明け暮れる手てをつく・る手を合わせて拝む。「首かうべを傾かたぶけ―・りてこれを信じ貴びけり」〈今昔・三一・二六〉手てを付つ・ける1着手する。仕事などを始める。「行政改革に―・ける」2使い始める。また特に、使い込む。「定期預金に―・ける」 「公金に―・ける」3料理などを消費する。「刺身に―・ける」4目下の女性などと関係をもつ。類語 着手・手を染める・始める・しだす・やりだす・掛かる・取り掛かる・しかかる・しかける・開始する・幕開き・開幕・始まる・踏み出す・スタート・出出し・立ち上がり・手始め・皮切り・口切り・封切り・起動・始動・発動・幕が開あく・蓋ふたが開あく・蓋を開ける・緒しょ・ちょに就つく・端を発する・口火を切る・火蓋を切る・幕を切って落とす・狼煙のろしを上げる・御輿みこしを上げる手てを通とお・す衣服を着る。「新しい服に―・す」手てを取とり合あ・う1手を握り合う。「―・って喜ぶ」2親しい者どうしが連れ立つ。「―・って旅に出る」3力を合わせる。「―・って再建にあたる」類語 手を握る・手を携える・手に手を取る・手を結ぶ・手を組む手てを取と・る1親愛の気持ちなどを表すために他人の手を握る。「―・って何度も礼を述べる」2親切に教え導くようすにいう。「初歩から―・って教え込む」類語 助言・教示・訓示・アドバイス・コンサルティング・カウンセリング・指導・導き・教え・手引き・指南・教授・教育・訓育・教導・補導ほどう・善導・誘掖ゆうえき・鞭撻べんたつ・手ほどき・教習・コーチ・伝授する・講義する・講ずる・仕込む・叩たたき込む・育てる・導く・仕付ける・教鞭を執る・薫育・教化・教学・文教・育英・教える・ガイダンス・示教・指教・徳育・知育・体育・矯正・薫陶・入れ知恵・洗脳・感化・徳化・醇化・啓発・啓蒙手てを握にぎ・る力を合わせて事にあたる。また、仲直りする。「与野党が―・る」類語 手を携える・手を取り合う・手に手を取る・手を結ぶ・手を組む手てを抜ぬ・く必要な手間を省く。仕事などをいいかげんにする。「―・いた工事」類語 怠ける・怠る・サボる・ずるける・だらける・手抜き・骨惜しみ・怠慢・怠惰・無為・拱手・横着・便便だらり・便便・のんべんだらり・ずぼら・ものぐさ・ぐうたら・だらしない・しだらない・ぬらりくらり・のらりくらり・ぬらくら・のらくら・だらだら・ちゃらんぽらん・無精・ルーズ・ぶらぶら・ごろごろ・ちんたら・無気力・のほほん・風太郎ぷうたろう・その日暮らし・ふしだら・自堕落・のろのろ・もたもた・ぐずぐず・投げ遣り・レイジー・イージー・イージーゴーイング・風の吹くまま気の向くまま・油を売る・まったり・漫然・たるむ・ぬるま湯・ぬるま湯につかる手てを濡ぬらさずそのことに少しも骨を折らないさま。「―利ざやを稼ぐ」手てを舐ねぶ・る手につばをつけて意気込む。「我をとく得んと、―・りつる軍ども」〈宇治拾遺・八〉手てを延のば・すその分野などに新たに進出する。「食品の製造にまで―・す」類語 手を出す・乗り出す・食指が動く・触手を伸ばす・首を突っ込む・手を広げる・手を染める・ちょっかいを出す手てを伸の・べる⇒伸べる1㋑手てを離はな・れる1その人の所有・管理でなくなる。「仕事が―・れる」2世話や看護が必要でなくなる。「子供が親の―・れる」手てを引ひ・く1手を取って導く。「幼児の―・く」2続いていた関係を断ち切るなどして退く。「会社経営から―・く」類語 離れる・去る・退しりぞく・退のく・辞やめる・抜ける・離脱する・脱退する・引退する・辞任する・離任する・身を退く・骸骨を乞う・退会・退団・退部・脱会・脱党・離党・杯を返す・止やめる・打ち切る・切り上げる・よす・断つ・控える・中止する・とりやめる・放り出す・見合わせる・見送る・思いとどまる・踏みとどまる・休止・停止・中断・中絶・ストップ・沙汰止み・お流れ・立ち消え・途絶・断絶手てを翻ひるがえせば雲くもとなり手てを覆くつがえせば雨あめとなる《杜甫「貧交行」から。手のひらを上に向けると雲がわき、手のひらを下に向けると雨が降る意》人情が変わりやすく、頼みがたいことのたとえ。手てを広ひろ・げる仕事などの範囲を広くし、規模を大きくする。「関西方面に取引の―・げる」類語 手を出す・乗り出す・食指が動く・触手を伸ばす・首を突っ込む・手を延ばす・手を染める・ちょっかいを出す手てを回まわ・す1手段をめぐらす。「あれこれ―・して支援する」2手を尽くして探索する。「方々に―・して調達する」3ひそかにはたらきかける。「事件が明るみに出ないよう―・す」類語 前前・かねて・かねがね・何時か・既往・これまで・従来・従前・来こし方・先年・当年・古来・あらかじめ・年来・旧来・前以て・先立って・かつて・すでに・見越し・先刻・早め・根回し・手回し・早手回し・地固め・地均ならし・布石・事前・先手・先手を打つ・手当て・準備・下準備・段取り・手筈てはず・下見・予習・備え・伏線・つとに・とうに・とっく・示し合わせる・言い合わせる・申し合わせる・打ち合わせる・口裏を合わせる手てを結むす・ぶ「手を握る」に同じ。「官民が―・ぶ」手てを揉も・む1もみ手をする。懇願や謝罪をするときの動作にいう。「―・んで愛想笑いを浮かべる」2両手をすり合わせる。喜んだりくやしがったりしたときの動作にいう。「足を踏み反り、―・み、目を大きに見暉かして」〈今昔・一七・三七〉手てを焼や・くうまく処理できなくて困る。てこずる。もてあます。「反抗期の子供に―・く」類語 てこずる・苦労・困る・弱る・参る・窮きゅうする・困こうずる・苦しむ・困り果てる・困りきる・困りぬく・困却する・往生おうじょうする・難儀する・難渋なんじゅうする・閉口する・困惑する・当惑する・途方に暮れる・手に余る・持て余す・手に負えない・手が付けられない・手が掛かる・世話が焼ける・始末に負えない・始末が悪い・どうにもならない・如何ともしがたい・度し難い手てを緩ゆる・めるそれまできびしく扱っていたのをゆるやかにする。「攻撃の―・める」手てを汚よご・す好ましくないことを、自ら行う。手てを分わか・つ別れる。また、関係を断つ。「埠頭はとばまで送って、―・った」〈蘆花・思出の記〉手てを煩わずらわ・す他人の世話になる。やっかいになる。「結婚式の司会に友人の―・す」 |