释义 |
天勾践を空しゅうすること莫れ時に范蠡無きにしも非ず天定まって亦能く人に勝つ天知る地知る我知る子知る天高く馬肥ゆる秋天に在らば比翼の鳥地に在らば連理の枝天に口無し人を以て言わしむ天に順う者は存し天に逆らう者は亡ぶ天に跼り地に蹐す天に唾する天に二日無し天に向かって唾を吐く天にも地にも掛け替え無い天にも昇る心地天の与うるを取らざれば反って其の咎めを受く天の与え天の網天の濃漿天の時は地の利に如かず地の利は人の和に如かず天の作せる孼は猶違くべし自ら作せる孼は逭るべからず天の配剤天の美禄天の眼天は高きに居って卑きに聴く天は二物を与えず天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず天は自ら助くる者を助く天は見通し天を仰いで唾する天を仰ぐ天を怨みず人を尤めず天を焦がす天を衝く天を摩するてん【天】アクセント て↓ん 1地上を覆って高く広がる無限の空間。大空。あめ。「―を引き裂く稲妻」2天地・万物の支配者。造物主。天帝。また、天地・万物を支配する理法。「運を―にまかせる」 「―の助け」 「―の恵み」3仏語。㋐六道ろくどうのうち、人間界より上の世界。天上界。㋑天上界にいる神や、その眷族けんぞく。4キリスト教で、神のいる所。天国。「―にましますわれらの父よ」5本・掛け軸・荷物などの上の部分。「―地無用」⇔地。6物事を「天・地・人」の三段階に分けたときの、第一位。7物事の最初。はじめ。→天から8「天麩羅テンプラ」の略。「えび―」 「―つゆ」類語 空・天空・大空・虚空・天穹てんきゅう・穹窿きゅうりゅう・蒼穹そうきゅう・太虚たいきょ・上天・天球・青空・青天井・宙ちゅう・空くう・空中・中空ちゅうくう・中天・高空・低空・上空・天頂 ①天 ②見返し ③扉 ④小口 ⑤カバー ⑥散り ⑦喉 天⑤天てん勾践こうせんを空むなしゅうすること莫なかれ時ときに范蠡はんれい無なきにしも非あらず《勾践は中国春秋時代の越の王。范蠡は呉に敗れた勾践を助け、呉を滅した忠臣》天は勾践を見捨てない、時がくれば范蠡のような忠臣が出て助けてくれる。南北朝時代、児島高徳こじまたかのりが捕らわれの後醍醐天皇に、自分の志を示すため桜の幹に書いたという、「太平記」巻4四に見える詩句による。天てん定さだまって亦また能よく人ひとに勝かつ《「史記」伍子胥伝から》乱世には悪の栄えることもあるが、天の理法が復すれば、悪は滅び、善が栄える。天てん知しる地ち知しる我われ知しる子し知しる《「後漢書」楊震伝から。後漢の楊震が賄賂わいろを断るときに言ったという》他人は知るまいと思っても、天地の神々も、自分も、それをするあなたも知っている。悪事は必ずいつかは露見するものだということ。四知。類語 こそこそ三里・壁に耳あり・壁に耳あり障子に目あり・後ろの目壁に耳・壁の物言う世・牆かきに耳あり・障子に目あり・闇夜に目あり・藪やぶに目・隠れたるより見あらわるるはなし天てん高たかく馬うま肥こゆる秋あき空は澄み渡って晴れ、馬が食欲を増し、肥えてたくましくなる秋。秋の好時節をいう言葉。天てんに在あらば比翼ひよくの鳥とり地ちに在あらば連理れんりの枝えだ《白居易「長恨歌」から》夫婦の情愛のきわめて深いことのたとえ。比翼連理。→比翼の鳥 →連理の枝天てんに口くち無なし人ひとを以もって言いわしむ天には口がないから何も言わないが、その意思は人の口を通じて告げられる。天てんに順したがう者ものは存そんし天てんに逆さからう者ものは亡ほろぶ《「孟子」離婁上から》天の理法に従う者は存続して栄え、天の理法に反する者は滅びる。天てんに跼せくぐまり地ちに蹐ぬきあしす《「詩経」小雅・正月から》天は高いのに背をかがめて行き、地は厚いのに抜き足で歩く。恐れて身の置き所がないことのたとえ。跼天蹐地きょくてんせきち。天てんに唾つばする「天に向かって唾つばきを吐く」に同じ。天を仰いで唾する。天てんに二日にじつ無なし《「礼記」曽子問から》天に二つの太陽がないように、一国に二人の君主があってはならない。類語 国に二君なし天てんに向むかって唾つばきを吐はく《上を向いてつばを吐くと、それがそのまま自分の顔に落ちてくるところから》人に害を与えようとして、かえって自分に災いを招くことのたとえ。天を仰いでつばきする。天につばする。補説 文化庁が発表した平成2二6六年度「国語に関する世論調査」では、「天に唾つばする」を、本来の意味とされる「人に害を与えようとして、結局自分に返ってくるような行為をすること」で使う人が6六3三.・5五パーセント、本来の意味ではない「自分より上位に立つような存在を、冒し汚すような行為をすること」で使う人が2二2二.・0〇パーセントという結果が出ている。類語 鼈べつ人を食わんとして却かえって人に食わる天てんにも地ちにも掛かけ替がえ無ないこの世において替わるべきものがない。最も大切なものにいう。天てんにも昇のぼる心地ここち非常にうれしい気持ちのたとえ。天てんの与あたうるを取とらざれば反かえって其その咎とがめを受うく《「史記」淮陰侯伝から》天が与えてくれるものを受け取らないと、かえって天罰を受ける。好機を無にすれば、かえって災いを招くということ。天てんの与あたえ天が与えてくれたもの。天の賜たまもの。天てんの網あみ1「てんもう(天網)」に同じ。2「かすみ網」に同じ。「―を引きはへて、彼の鶴を手捕りにして」〈伽・鶴のさうし〉天てんの濃漿こんず天から授かった美味な飲み物。甘露。ふつう、酒のことをいう。天のこんずい。「―とも言ふべきほどの酒をいだし」〈黄・栄花夢〉天てんの時ときは地ちの利りに如しかず地ちの利りは人ひとの和わに如しかず《「孟子」公孫丑から》天の与える好機も土地の有利な条件には及ばず、土地の有利な条件も民心の和合には及ばない。天てんの作なせる孼わざわいは猶なお違さくべし自みずから作なせる孼わざわいは逭のがるべからず《「書経」太甲から》天災は備えがあれば避けることもできるが、みずから招いた災いは逃れることができない。天てんの配剤はいざい善には善果、悪には天罰というように、天は物事を適切に配するということ。「ゆめゆめ美妙なる―に不足云うべからず」〈露伴・風流仏〉天てんの美禄びろく《「漢書」食貨志から。天から賜る厚い俸禄ほうろくの意》酒の異称。天てんの眼まなこ人の正邪善悪を監視する天の眼力。天てんは高たかきに居おって卑ひくきに聴きく《「史記」宋世家から》天帝は高い所にいながら下界の人の言葉を聞いて、これによって人間の善悪を厳しく判断する。天てんは二物にぶつを与あたえず天は一人の人間に、それほど多くの長所を与えることはしない。天てんは人ひとの上うえに人ひとを造つくらず人ひとの下したに人ひとを造つくらず生来、人間は平等であり、貴賤・貧富の差別は初めからあるものではない。補説 福沢諭吉「学問のすゝめ」から。天てんは自みずから助たすくる者ものを助たすく《Heaven helps those who help themselves.》天は、他人に頼らずにひとりで努力する者を助けて幸福を与える。天てんは見通みとおし天は真実を見通し、善悪隠れるところがない。天てんを仰あおいで唾つばきする「天に向かって唾を吐く」に同じ。天に唾つばする。天てんを仰あお・ぐ嘆いて、神に訴えるように顔を上方へ向ける。「絶好のチャンスを逸して―・ぐ」天てんを怨うらみず人ひとを尤とがめず《「論語」憲問から》自分の身がいかに不遇でも、天を恨まず、また人をとがめず、みずから反省して修養に努める。天てんを焦こが・す火災などの炎が盛んに空に向かって立ちのぼるようすを形容する言葉。天てんを衝つ・く天に届くほど高い。また、勢いの盛んなことにいう。「―・く摩天楼」 「意気―・く」天てんを摩ま・する天に接するくらい高い。高い建築物についていう。→摩天楼 |