释义 |
ない〘助動〙[なかろ|なく・なかっ|ない|ない|なけれ|○]動詞・助動詞「れる」 「られる」 「せる」 「させる」 「たがる」の未然形に付く。1動作・作用を打ち消す意を表す。「悪い本は読まない」「足下そっかのやうに言ものをいうては論が干ひない」〈滑・浮世床・初〉2文末にあり、上昇調のイントネーションを伴って、発問・勧誘を表す。「学校から通知が来ない」 「そろそろ出かけない」→ないか →ないで →なかった →なくて →ならない補説 「ない」は室町末期以来主に東日本で使われているが、終止形・連体形以外の用法はきわめて少ない。「ず(ぬ)」に代わって打消しの助動詞として用いられるようになったのは、江戸後期からである。語源については、打消しの助動詞「ぬ」を形容詞化したとみる説、形容詞「なし」、または、東国方言「なふ」の音変化説など諸説がある。「ない」がサ変動詞に付くときは、「しない(じない)」の形をとる。また動詞のうち「ある」には付かない。2は、話し言葉に用いられるが、終止形用法に限られ、ほとんど打消しの意が失われているところから、終助詞として扱うこともある。 |