释义 |
[一]〘終助〙[二]〘間助〙[三]〘格助〙[四]〘係助〙な一〘終助〙1動詞・動詞型助動詞の終止形、ラ変型活用語の連体形に付く。禁止の意を表す。「油断する―」 「まだ帰る―」「かの尼君などの聞かむに、おどろおどろしく言ふ―」〈源・夕顔〉2《補助動詞「なさる」の命令形「なさい」の省略形》動詞・動詞型助動詞の連用形に付く。命令の意を表す。「早く行き―」 「好きなようにやり―」3活用語の終止形、助詞に付く。㋐軽い断定・主張の意を表す。「これは失敗だ―」㋑(多く「なさい」 「ください」 「ちょうだい」などに付いて)命令をやわらげていう意を表す。「これください―」 「お手伝いしてちょうだい―」㋒相手の返答・同意を求めたり、念を押したりする意を表す。「君も行ってくれるだろう―」 「早めに片付けよう―」「こは常陸ひたちの宮ぞかし―、しか侍りと聞こゆ」〈源・蓬生〉㋓感動・詠嘆の意を表す。「この暑さにはまいった―」 「楽しい―」「花の色はうつりにけり―いたづらにわが身世にふるながめせしまに」〈古今・春下〉4《上代語》動詞・動詞型助動詞の未然形に付く。㋐自分の決意・願望を表す。…しよう。…したい。「帰るさに妹に見せむにわたつみの沖つ白玉拾ひりひて行か―」〈万・三六一四〉㋑他に対する勧誘・願望の意を表す。…しようよ。「梅の花今盛りなり思ふどちかざしにして―今盛りなり」〈万・八二〇〉二〘間助〙文末や、文中の種々の切れ目に用いる。語勢を添えて、自分の言葉を相手に納得させようとする気持ちを表す。「あの店は―、品物がいいんだ」 「彼―、来られないんだって」三〘格助〙1《上代語》名詞に付く。連体修飾格を示す。の。「ま―かひに、もとなかかりて」〈万・八〇二〉2《格助詞「に」の音変化。上代東国方言》時間・場所を表す。に。「草陰の安努あの(=地名)―行かむと墾はりし道安努は行かずて荒草立ちぬ」〈万・三四四七〉補説 1は現在「まなこ(眼)」 「みなと(港)」などの語にその形をとどめる。四〘係助〙係助詞「は」が直前の撥音「ん」と融合して音変化したもの。「また生滅々已しゃうめつめついの心北門―建長寺」〈虎明狂・鐘の音〉補説 能・狂言・平曲などに行われたが、本文表記は「は」のままなのが普通。 |