释义 |
将や将やはたはた【▽将┊▽当】アクセント は↓た 〘副〙1あるいは。それとも。はたまた。「夢か、―幻か」2さらにまた。そのうえまた。「野越え、山越え、―海を越え」「かくては生けるかいもなし。―如何にして病の牀のつれづれを慰めてんや」〈子規・墨汁一滴〉3ひょっとすると。「さ雄鹿をしかの鳴くなる山を越え行かむ日だにや君が―逢はざらむ」〈万・九三五〉4それはそれとして。こちらはこちらで。「男破われて、逢はむ、と言ふ。女も―、いと逢はじ、とも思へらず」〈伊勢・六九〉5そうはいっても。とはいえ。「しばし休らふべきに、―侍らねば」〈源・帚木〉6いうまでもなく。まして。「女房共、いまいましきまで泣きあひたり。若君の乳母、―言ふべきやうなし」〈今昔・一九・九〉7思ったとおり。やはり。「ひとへに魔王となるべく大願を誓ひしが、―平治の乱ぞ出で来ぬる」〈読・雨月・白峯〉8否定・疑問・感動などの表現を強める語。まったく。いったい。「家のうちに足らぬことなど―無かめるままに」〈源・帚木〉「いで、あな悲し。かく―おぼしなりにけるよ」〈源・帚木〉類語 (1)はたまた・あるいは・それとも・または・もしくは・ないし/(2)そのうえ・このうえ・かつまた・且つ・又・なおかつ・おまけに・加うるに・のみならず・しかのみならず・そればかりか・それどころか・かてて加えて将はたや「はた3」を強めていう語。「み吉野の山のあらしの寒けくに―今夜も我あがひとり寝む」〈万・七四〉将はたやはた「はたや」を強めていう語。「痩す痩すも生けらばあらむを―鰻を捕ると川に流るな」〈万・三八五四〉 |