释义 |
[一]〘係助〙[二]〘接助〙[三]〘終助〙も…たりも一〘係助〙種々の語に付く。1ある事柄を挙げ、同様の事柄が他にある意を表す。…もまた。「国語―好きだ」 「ぼく―知らない」「み吉野の山のあらしの寒けくにはたや今夜こよひ―我あがひとり寝む」〈万・七四〉2同類の事柄を並列・列挙する意を表す。「木―草―枯れる」 「右―左―わからない」「銀しろかね―金くがね―玉―何せむに優まされる宝子にしかめやも」〈万・八〇三〉3全面的であることを表す。㋐不定称の指示語に付き、全面的否定、または全面的肯定を表す。「疑わしいことは何―ない」 「どこ―いっぱいだ」 「だれ―が知っている」「何―何―、小さきものは皆うつくし」〈枕・一五一〉㋑動詞の連用形や動作性名詞に付き、打消しの語と呼応して、強い否定の意を表す。「思い―よらぬ話」 「返事―しない」4おおよその程度を表す。…ぐらい。…ほど。「一週間―あればできる」 「今なら一万円―しようかね」5驚き・感動の意を表す。「この本、三千円―するんだって」「限りなく遠く―来にけるかなとわびあへるに」〈伊勢・九〉6ある事柄を示し、その中のある一部分に限定する意を表す。…といっても。…のうちの。「中世―鎌倉のころ」 「東京―西のはずれ」→もこそ →もぞ →もや二〘接助〙形容詞・形容詞型活用語の連用形、動詞・動詞型活用語の連体形に付く。逆接の意を表す。…とも。…ても。…けれども。「見たく―見られない」 「努力する―報われなかった」「いつしかと涼しき程待ち出いでたる―、なほ、はればれしからぬは、見苦しきわざかな」〈源・宿木〉「身一つ、からうじて逃るる―、資財を取り出いづるに及ばず」〈方丈記〉三〘終助〙文末で、活用語の終止形、助詞、接尾語「く」に付く。感動・詠嘆を表す。…ことよ。…なあ。→かも →ぞも →はも →やも「春の野に霞たなびきうら悲しこの夕影にうぐひす鳴く―」〈万・四二九〇〉補説 主に上代の用法で、その後は「かな」に代わった。係助詞の終助詞的用法ともいう。も…たり(「も」 「たり」の前には同じ動詞を繰り返す)1ある動作・行動の度合いが並み外れていることに対して、驚きや感動の意を表す。「撮りも撮ったり、フィルム2二0〇0〇0〇本」2「…も…たり、…も…たり」の形で、競い合っている両者の行動に対して、驚き・感動・賞賛の意を表す。「打ちも打ったり、取りも取ったり、実に素晴らしいプレーだった」 |