释义 |
らむアクセント ら↓む 〘助動〙[○|○|らむ(らん)|らむ(らん)|らめ|○]《動詞「あり」の未然形「あら」に推量の助動詞「む」の付いた「あらむ」の音変化とも》活用語の終止形、ラ変型活用語の連体形に付く。1直接見ていない現在起こっている事象の推量を表す。…ているだろう。「いづくにか舟泊ふなはてすらむ安礼あれの崎漕ぎたみ行きし棚なし小舟」〈万・五八〉2現在起こっている事象から、その原因・理由や背景などを推量する意を表す。㋐原因・理由が示されている場合。…だから…なのだろう。…というわけで…なのだろう。「思ひつつ寝ぬればや人の見えつらむ夢と知りせばさめざらましを」〈古今・恋二〉㋑(多く「など」 「いかに」という疑問語を伴って)原因・理由が示されていない場合。どうして…なのだろうか。なぜ…なのだろうか。「やどりせし花橘たちばなも枯れなくになどほととぎす声絶えぬらむ」〈古今・夏〉3(多くは連体形で)他からの伝聞の意を表す。…という。…(だ)そうだ。「もろこしにことごとしき名つきたる鳥の、選えりてこれにのみゐるらむ、いみじう心ことなり」〈枕・三七〉4(多くは連体形で)婉曲えんきょくに表現する意を表す。…(の)ような。…という。→ろう〘助動〙「あが仏何ごと思ひ給ふぞ。おぼすらむこと何ごとぞ」〈竹取〉補説 奈良時代に盛んに用いられ、中世からしだいに衰えはじめる。奈良時代には、上一段の「見る」に付いた「見らむ」もある。1の意味で用いられる例は和歌に多く、3・4の用法は1の派生で、超時間的に用いられることが多い。 |