释义 |
らる〘助動〙[られ|られ|らる|らるる|らるれ|られよ]上一段・上二段・下一段・下二段・カ変・サ変動詞および使役の助動詞「す」 「さす」の未然形に付く。1受け身の意を表す。…られる。「大きにはあらぬ殿上童てんじゃうわらはの、さうぞきたてられてありくもうつくし」〈枕・一五一〉2可能の意を表す。…することができる。「変りゆくかたちありさま、目もあてられぬこと多かり」〈方丈記〉3自発の意を表す。自然に…となる。つい…られてくる。「昔物語を聞きても…人も、今見る人の中に思ひよそへらるるは、誰もかく覚ゆるにや」〈徒然・七一〉4軽い尊敬の意を表す。…られる。…なさる。→らゆ →る「四十の賀、九条の家にてせられける日」〈伊勢・九七〉補説 奈良時代では、「らゆ」が用いられた。「らる」は平安時代になって発達し、江戸時代まで広く用いられた。2は鎌倉時代ごろまで、多く打消しの語を伴って用いられ、不可能の意を表す。なお、2・3の用法には命令形がない。口語形「られる」。 |