[自五]❶光が発現する。「雲が切れて日が差す」「窓から朝の光が差す」「二階は西日が差して暑い」「後光が差す」書き方「▽射す」とも。
❷潮が満ちてくる。また、水が入り込んでくる。「潮が差す」「床下まで水が差す」❸色などが表面に現れる。「頰に赤みが差す」「景気に陰りが差す」「取り澄ました顔に一瞬苦悩の色が差した」❹その気分や気持ちが起こってくる。「眠けが差す」「気が差して(=気がとがめて)要求できない」「仕事に嫌気が差す」「魔が差す」
自然の現象が直線的に作用する意。
[他五]❶舞で、手を前方に伸ばす。「差す手引く手」書き方「指す」とも。
❷相撲で、相手のわきの下に手を入れる。「左を差す」❸競馬で、ゴール間近で先行する馬を追い抜く。「先行馬を差す」❹手で物を上の方に上げる。かざす。「傘を差す」❺刀剣などを腰の帯の間にはさみ入れる。「刀を差す」書き方「挿す」とも。
❻物の間にはさみ入れる。差し込む。「状差しに手紙を差す」「本にしおりを差す」「鉛筆を筆立てに差す」「針金を差して鍵を開ける」書き方「挿す」とも。
❼舟を進めるために、棹を水底に突き立てる。「流れに棹を差す」書き方「刺す」とも。![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[さおさす] ❽液体などを(少しずつ)そそぎ入れる。つぐ。つぎ足す。「差しつ差されつして酒を飲む」「花瓶[鍋]に水を差す」「機械に油を差す」「目薬を差す(=点じる)」「炭を差して火を強める」書き方液体は「▽注す」とも書くが、今は「差す」を使う。
❾いろどりを添える。「頰に紅を差す」書き方「▽点す」とも書くが、今は「差す」を使う。
「指す」 「刺す」 「挿す」 「鎖す」 「注す」 「点す」と同語源。可能差せる名差し水に関わる行為/注ぐ注す・点す 注ぐ 注水 注入 注油 注ぎ込む 注ぐ 点眼スポーツ/相撲の技揚げ足(挙げ足・上げ足) 足取り 足技・足業 浴びせ倒し 網打ち 勇み足 一本背負い 往なす・去なす 内掛け うっちゃる 上手 上手投げ 大技 送り倒し 送り出す 押し出し 押っ付ける 肩透かし がぶり寄り がぶる 変わり身 変わる 閂 決まり手 切り返し 食い下がる 首投げ 蹴返し 蹴手繰り 小手投げ 小股掬い 殺す 差し手 差し身 四十八手 下手 下手投げ 掬い投げ 外掛け 出し投げ 立ち上がる(起ち上がる) 突き 突き落とす 突き出し 突っかける(突っ掛ける) 突っ張る 吊り 吊り出す 鉄砲(鉄炮) とったり 投げる 二枚蹴り 喉輪 叩き込み 張り手 両差し(諸差し・双差し) 寄り切り 寄り倒し