[副助]❶《数量を表す語に付いて》おおよその数量を表す。…ぐらい。「一時間ほどで帰る」「三日ほどかかる」「半分ほど済んだ」使い方疑問詞に付くときは、不定の数量を表す。「どれほど必要ですか」
❷《体言や活用語の連体形に付いて》極端な例を挙げて、それくらいにはなはだしい意を表す。「仕事は山ほどある」「のどから手が出るほどほしい」「恐ろしいほどついている」「これほど言っても分からないのか」❸《体言や活用語の連体形に付いて》…と同じ程度。…くらい。「こぶしほどの大きさの石」「君ほどの実力があれば優勝は間違いない」❹《「AはBほど…ない」の形で》Bに比べてAの程度が低い意を表す。「今日は昨日ほど暑くない」「彼は君が思うほどばかじゃない」❺《「Aほど…はない」の形で》Aが最も…である意を表す。「彼ほどすぐれた人はいない」「これほど悲しいことはない」❻《「Aする(という)ほどの」の形で動詞の連体形に付いて、下に打ち消しを伴って》取り立ててAする必要があるような、の意を表す。「心配するほどのけがではない」「特に取りあげるというほどの作品でもない」「怒るほどのことはない」「わざわざ行くほどのことはない」❼《「…(という)ほどではない」の形で》物事の程度がそこまでは及んでいない意を表す。「生き写しというほどではないが、かなり似ている」「病状は手術が必要なほどではない」❽《多く「AすればAするほど」の形で》一方の変化の程度に応じて、他方も変化する意を表す。「考えれば考えるほど分からなくなる」「年月を(経れば)経るほどうまくなる」「酔うほどに気宇広大となる」名詞「ほど」から。書き方「程」とも書くが、一般にかな書き。