[連語]❶《「AがBとして」 「AをBとして」などの形で》資格・立場・名目などを表す。「水泳部が県代表として出場した」「彼を客としてもてなす」副詞的に使う「原則として」 「結果として」などは、この用法から出たもの。 ❷《多く「(Aは)Bとしては」の形で》評価や位置づけに際して、対象の含まれる母集団を表す。…の中では。「この子は三歳児としては大きい方だ」「本誌は総合誌としては後発に属する」❸《「…として(は)」の形で》判断を下す主体を表す。「会社として(は)譲れないところだ」「私としては賛成しかねる」❹《単数を表す語を受け、下に打ち消しの語を伴って》全面的否定を表す。まったく…ない。「一つとして満足な作品はない」「一人として賛成しない」使い方「どれ[何]一つとして」 「誰一人として」など、疑問詞を冠して意味を強める。
❺《活用語の終止形を受けて》…と想定して。…と仮定して。「議員に選出されたとして、何から手を付けますか」「今後も起こりうるとして対策を立てる」❻《活用語の終止形を受けて》…という理由で。…という名目で。「問題が多いとして退けられる」