[他下一]❶器いっぱいに液体を入れて、あふれんばかりにする。「杯に酒をなみなみとたたえる」「プールに水をたたえる」「田植えを控えて稲田には水が満々とたたえられている」使い方器を主語にしてもいう。あふれんばかりの状態で、器がたっぷりと液体を含みもつ意。「二つの岬に抱かれた湾が、静かな水を湛えていた<出典>〈大岡昇平〉出典>」「コップが…黒麦酒をなみなみと湛えたまま、口もつけずに置いてあります<出典>〈芥川〉出典>」
❷《多く「目に涙をたたえる」の形で》涙ぐんで、目から涙があふれんばかりにする。「両の目に涙をたたえて訴える」❸表情などに内面を表す情感や情趣があふれんばかりに感じられることにいう。「満面に笑みをたたえて迎える」「目もとに気品をたたえている」「その眼は、底に粘りつくような強い光を湛えている<出典>〈吉行淳之介〉出典>」「その短調のメロディは、軍歌とはいえぬような哀愁を湛えてくるのだった<出典>〈北杜夫〉出典>」文たた・ふ(下二)
満ちる/充満溢れる 埋まる 埋める 埋まる 埋める オーバーフロー 充塞 充満 足りる 詰まる 詰める 氾濫(汎濫) 塞がる 塞ぐ 膨満 飽和 満員 満水 満たす(充たす) 満ちる(充ちる) 漲る