[自下一]❶人目につかないところに身をおく。身を隠す。「物陰に隠れる」「カニが慌てて穴に隠れる」「納屋に隠れていたところを捕らえられる」「権力の陰に隠れて専横の限りを尽くす」❷視界がさえぎられて物がみえなくなる。「月が雲に隠れる」「顔が帽子 に/で隠れる」「氷山の大半は海面下に隠れている」「名選手に隠れて目立たない」❸物事が表面から見えない状態で存在する。「事件の裏に多くの謎が隠れている」「歓喜の底に深い失望感が隠れている」❹《「隠れた」の形で》覆われたり埋もれたりして、人に知られることがない意を表す。「世に隠れた逸材を発掘する」「隠れた本性をあらわにする」❺《「(…に)隠れて」 「…から隠れて」の形で》人の目を盗んでこっそりと。人に知られることなくこっそりと。ひそかに。「人に隠れて悪事を働く」「監視の目から隠れてタバコを吸う」❻《「お隠れになる」の形で》身分の高い人が死ぬ。「天子様がお隠れになった」最上の尊敬表現。書き方「崩御」をふまえて「▽崩れる」とも。書き分け物陰にかくれる、逃げかくれる意で「▽匿れる」とも書くが、今は[隠] が一般的。 文かく・る(下二)名隠れ 隠す/隠す隠蔽 埋もれる 掩蔽 押し隠す 隠し事 隠しだて(隠し立て) 隠す 隠れ 晦ます(暗ます) 忍ぶ 蔵匿 包む 秘する 直隠し 秘める 門外不出