[他五]❶糸・ひも・帯などをからみ合わせて離れないようにする。また、そのようにしてひもなどをある形に作る。「二本のひもを結ぶ」「靴ひも[風呂敷]を結ぶ」「草を結んで道しるべとする」「丸帯をお太鼓に結ぶ」❷ばらばらになったり離れ離れになったりしないようにひもなどでくくりつける。結びつける。「髪をリボンで結ぶ」「荷物をひもで結ぶ」「二人は運命の赤い糸で結ばれている」❸ひもなどを物や体の周りに巻きつける。結びつける。「神木におみくじを結ぶ」「頭の後ろで鉢巻きを結ぶ」❹「結ぶ」②をすることによって、建造物などを作り出す。「草庵を結ぶ」「垣根を結ぶ」❺口・手を固く閉じる。「口を固く結ぶ」「口をへの字に結ぶ」「むすんでひらいて 手をうってむすんで<出典>〈むすんでひらいて〉出典>」使い方「拳を結ぶ」のように、~ヲに〈結果〉をとる言い方もある。手のひらを固く閉じてこぶしを作る意。
❻仏教で、手の指で悟りなどを象徴的に表す形を作る。「手に印を結ぶ」❼連絡や通信を可能にするために、複数のものをつなぐ。「○○大橋が両県を結ぶ」「ネットワークが事務所と事務所を結ぶ」「遺留品が容疑者と事件を結ぶ」使い方~ガを~デ(=手段)に替えていう言い方もある。「二点間をホットラインで結ぶ」
❽「結ぶ」⑦をすることによって、連絡のつく環境を作り出す。張りめぐらす。築く。「全市内に緊急連絡網を結ぶ」「鉄壁の包囲網を結ぶ」
~ヲに〈結果〉をとる言い方。 ❾約束して強い関係を作る。「両者は一億円で売買契約を結んだ」「隣国と通商条約を結ぶ」使い方~ヲに〈結果〉をとる。「業者と手を結んで私腹をこやす」のように、〈対象〉をとる言い方もある。
❿別々の体や心をつないで離れないようにする。結び合わせる。「愛情が二人の心をしっかりと結ぶ」「二人は強固な信頼感で結ばれている」「めでたく結ばれる(=愛が成就する・結婚する)」使い方受身の形が多い。また、「親交を結ぶ」のように、~ヲに〈結果〉をとる言い方もある。深い交わりを作り出す意。
⓫米飯を握り飯にする。握る。「赤飯を俵形に結ぶ」使い方「おむすびを三角に結ぶ」のように、~ヲに〈結果〉をとる言い方もある。握り飯を作る意。
⓬形のあるもの(特に、粒状の物)を生じさせる。「空気中の水分が露を結ぶ」「ミカンが実を結ぶ」「長年の努力が実を結ぶ」「ヒマラヤ登頂に若き日の夢を結ぶ」「網膜に像を結ぶ」⓭話・文章などをしめくくる。「感謝のことばで挨拶を結ぶ」「『敬具』と記して手紙を結ぶ」⓮係り結びで、係助詞に呼応した形で文を終止させる。「こそ」を受けて文末の活用語を已然形にする類。
[自五]形のあるもの(特に、粒状の物)が生じる。「桑の実が結ぶ」「ハスの葉に露が結ぶ」
「掬ぶ」と同語源。可能結べる名結び生/生み出す生まれる・産まれる 産み出す・生み出す 生む・産む 偶成 形成 作成 産生 所産 生成 天成 成す・為す 成る(為る) 発生 変成