⦿目が利・く
物の価値を見分ける能力がある。
⦿目が眩・む
❶強い光を受けて一時的に目が見えなくなる。「太陽光に目がくらむ」❷病気や過度の刺激などのために、目がくらくらする。めまいがする。「貧血で目がくらむ」「断崖絶壁に目がくらむ」❸ある物に目を奪われて健全な判断ができなくなる。「札束[欲]に目がくらむ」
⦿目が暮・れる
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[暮れる⑤]⦿目が肥・える
よいものを見慣れて、本物の価値が見分けられるようになる。
注意「こえる」を「超える」 「越える」と書くのは誤り。 ⦿目が覚・める
❶眠りから覚める。また、眠けが去る。「目が覚めるようなホームラン」❷迷いが去って、また、自分の誤りに気がついて、正しい方向に進むようになる。
⦿目が据わ・る
酒に酔ったり怒ったりして、瞳が一点を見すえたまま動かなくなる。
注意「すわる」を「座る」と書くのは誤り。 ⦿目が近・い
❶物と目との距離が短い。「パソコンの画面と目が近い」❷両目の間隔が狭い。❸近眼である。「このごろ目が近くなった」
⦿目が届・く
注意や監視が行き渡る。「細部にまで目が届く」
⦿目が無・い
❶判断力・鑑識力がない。❷思慮分別を失うほど好きである。「甘いものには目がない」
⦿目が光・る
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[光る④]⦿目が回・る
❶目まいがする。❷きわめて忙しいさまのたとえ。「開店の準備で目が回る忙しさ」
注意「目が届く(=注意が行き届く)」の意で使うのは誤り。「× 担当以外の仕事までは目が回りづらい」 ⦿目から鱗が落・ちる
あることがきっかけとなって、それまで分からなかった実態や本質が急に理解できるようになる。
『新約聖書』から。略して「目から鱗」とも。
注意「目から鱗が取れる」は誤り。 ⦿目から鼻へ抜・ける
非常に賢いさま。また、すばしこくて抜け目のないさま。
⦿目から火が・出る
頭や顔を強く打ったときの、くらくらっとして目の前に光が飛び交うような感じをいう。
注意「顔から火が出る」と混同して、恥ずかしいさまにいうのは誤り。「× 目から火が出るほど恥ずかしい」 ⦿目と鼻の先
距離がきわめて近いこと。目と鼻の間。
⦿目に余・る
あまりにひどくて、黙って見過ごすことができないほどである。「最近の彼の言動は目に余る」
⦿目に一丁字もな・い
全く文字が読めない。
⦿目に映・る
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[映る④][⑤]⦿目に掛か・る
![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[掛かる]
㊹[使い方]⦿目に角を立・てる
目をつり上げて怒る。
⦿目に染・みる
❶煙などが目を刺激する。❷色彩などが鮮やかで、目を強く刺激する。「新緑が目に染みる」
⦿目に・する
実際に見る。目撃する。「公園で目にした光景」
⦿目に立・つ
きわだって見える。目立つ。
⦿目に付・く
特によく見える。目立つ。「夏休みとあって親子連れが目に付く」
⦿目には目を、歯には歯を
害を受けたら、それに相応する報復をするということ。
バビロニアの『ハムラビ法典』にあることば。『旧約聖書・出エジプト記』にも見える。 ⦿目にも留まらぬ
非常に早いさま。「目にも留まらぬ早わざ」
⦿目に物言わ・す
目つきだけで相手に気持ちを伝える。
注意「目に物見せる」と混同して、思い知らせる意にいうのは誤り。「× 今に見てろ、目に物言わせてやる」 ⦿目に物見・せる
思い知らせる。ひどい目にあわせる。
⦿目の色を変・える
目つきを変える。怒ったり、驚いたり、何かに熱中したりするさまをいう。「目の色を変えて家を飛び出す」
⦿目の上の瘤
(自分より地位や実力が上で)何かと目障りであったり、じゃまになったりする人のたとえ。目の上のたんこぶ。
⦿目の黒いうち
生きているあいだ。目の玉の黒いうち。「わしの目の黒いうちは勝手なことはさせぬ」
⦿目の毒
❶見ると害になるもの。❷見るとほしくなるもの。
⦿目の中に入れても痛くない
かわいくてたまらないさま。「目の中に入れても痛くないほどかわいい孫」
⦿目は口ほどに物を言う
ことばで説明するのと同じ程度に、目つきは相手に気持ちを伝える。
⦿目も当てられな・い
あまりにひどくて見るにたえない。「目も当てられない惨状」
⦿目もあや
まばゆいばかりに美しいさま。「目もあやな花嫁衣装」
⦿目もくれな・い
全く見向きもしない。無視する。
⦿目を疑・う
実際に見たことが信じられないほど不思議に思う。「目を疑うような変貌ぶり」
⦿目を奪・う
美しさ、鮮やかさなどで、見とれさせる。「華やかな装いに目を奪われる」
⦿目を覆・う
手などで目をふさぐ。また、見ないようにする。「あまりの惨状に目を覆う」
⦿目を落と・す
視線を下に向ける。また、下を見る。「新聞に目を落とす」
⦿目を掛・ける
かわいがって面倒をみる。ひいきにする。
⦿目を掠・める
![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[掠める]
②⦿目を配・る
注意してあちこちをよく見る。「四方八方に目を配る」
⦿目を凝ら・す
じっと見つめる。凝視する。
注意「目を凝らせる」は誤り。 ⦿目を覚ま・す
![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[覚ます①]⦿目を曝・す
くまなく見る。また、じっと見る。「新聞に目をさらす」
⦿目を三角に・する
怒って、こわい目つきをする。
⦿目を白黒さ・せる
苦しくて目玉を激しく動かす。また、驚きあわてるさまの形容。
⦿目を澄ま・す
![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[澄ます]
③⦿目を注・ぐ
![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[注ぐ]
④⦿目を立・てる
❶のこぎりの目などを鋭くとがった状態にする。「のこぎりの目を立てる」❷編み物で、編み始めの目をつくる。
⦿目を付・ける
特別の注意や関心を向ける。着目する。注目する。「以前から目を付けていた新人」「優良株にいち早く目を付ける」書き方かな書きが一般的。漢字で書く場合は、「着ける」とも書くが、「付ける」が一般的。
⦿目を瞑・る
❶目を閉じる。❷死ぬ。❸過失などをわざと見ないふりをする。「今回だけは目をつぶろう」![[参考]](Images/mingjing/gaiji/参考2.svg)
注意「まぶたをつぶる」は誤り。 ⦿目を留・める
注意してよく見る。「一枚の写真に目を留めた」
⦿目を盗・む
人に見つからないように、こっそり行動する。「親の目を盗んで遊びに出る」
⦿目を離・す
視線を他のものに移す。「ちょっと目を離したすきに逃げられた」「荷物から目を離すな」
⦿目を光ら・せる
厳重に監視する。目を光らす。
⦿目を開・く
それまで知らなかった事実や考え方などに気づき、そこに新しい境地を見出す。
⦿目を細・める
うれしさや見るもののかわいらしさにほほえむ。「孫の成長に目を細める」
⦿目を丸く・する
驚いて目を大きく見開く。
⦿目を回・す
気を失う。気絶する。
⦿目を見張・る
驚いたり感心したりして、目を大きく見開く。「目を見張る大活躍」
⦿目を剝・く
怒ったり驚いたりして、目を大きく見開く。