[動上一]
[自]❶ある場所を通り越す。通り過ぎる。通過する。「信号を過ぎると右手に駐車場がある」「山門を過ぎて本堂に至る」「パレードが目の前を過ぎてゆく」「夕立が過ぎるのを待つ」
自ら移動する物を「ガ」、通過する場所を「ヲ」で示す。 ❷ある時間・期日が経過する。特に、基準とする時間・期日から、ある時間・期日が経過する。「まもなく前半の四五分が過ぎるところだ」「事件から一週間が過ぎた」「期限 が/を 一日過ぎただけで無効になる」使い方「事件から一週間が過ぎた」は、「一週間」という時間そのものが動いたとみなす表現。「事件から一週間を過ぎた頃…」は、事物が「一週間」という時間の中を動いたとみなす表現。③の場合も同じ。
❸ある時期が終わりになる。「桜も盛り が/を過ぎたようだ」「彼岸 を/が過ぎると暑さも和らぐ」使い方![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[②] ❹事態の推移の中で一定の数量を超える。「二〇歳を過ぎるともう一人前だ」「マラソンは三五キロを過ぎる付近からが勝負だ」❺普通の程度を越える。「いたずらが過ぎる」「なれなれしさも度が過ぎると問題だ」「冗談が過ぎますよ」「彼の考えは安易に過ぎよう」使い方マイナスに評価していう。
❻《「…に過ぎた」の形で》…にはもったいないほど優れている。「私には過ぎた妻[夫]だ」「受賞は身に過ぎた栄誉と思っております」❼《「…に過ぎない」の形で》程度が低い意を表す。…以上のものではない。ただ…であるだけだ。「彼の主張は単なる思いつきに過ぎない」「事件は氷山の一角に過ぎない」
《動詞の連用形、形容詞・形容動詞の語幹などに付いて複合語を作る》物事がある程度をこえる。度をこえる。「働きすぎる・喜びすぎる・みじかすぎる・多すぎる・静かすぎる・危険すぎる」「自信がなさすぎる」「あまりにも情けなさすぎる」「ぎごちな(さ)すぎる」「人の意見を聴かなすぎる」使い方⑴「…ない」に続くときは、語によって「なさすぎる」 「なすぎる」の形になる。「情けない→情けなさすぎる」 「つまらない→つまらなすぎる」![[参照]](Images/mingjing/gaiji/参照.svg)
[「ない」のコラム] ⑵マイナスに評価していうのが一般的だが、近年、プラスの評価や驚き・感嘆などの表現としても使われる。「男前すぎて惚れる」 文す・ぐ(上二)
移動/通過一過 横断 開通 駆け抜ける(駈け抜ける) 経由 差し掛かる 縦断 過ぎ行く 擦り抜ける・摺り抜ける スルー 擦れ違い 通過 突き抜ける 貫く 通す(透す・徹す) 通りかかる(通り掛かる) 通り過ぎる 通り抜ける 通る(透る・徹る) 抜ける(脱ける) 乗り越す 乗り過ごす 経る(歴る) 罷り通る 遣り過ごす移動/経過経緯 移る(遷る) 経過 刻一刻 時系列 時時刻刻 推移 足跡 経つ プロセス 経る(歴る) 暦日 歴日 歴程