[他五]❶液体を器にすくい取る。また、ポンプを押したり蛇口をひねったりして水を器に移し入れる。「桶 で/に 泉水をくむ」「石清水を手 で/にくんで飲む」「新年の若水をくむ」「井戸水をくむ」「薬罐に水をくむ」❷茶・酒などを器につぐ。特に、酒をついで飲む。「客にお茶をくむ」「旅先で一人酒を酌む」❸人の気持ちや立場を察して思いやる。くみ取る。「相手の気持ち[意]をくんで協力を申し出る」「苦しい心中をおくみ下さい」❹よく理解して、物事の精髄や興趣などを取り入れる。「宗教の神髄をくむ」「この絵にはくめども尽きぬ味わいがある」❺《「…の流れを汲む」などの形で》…の系列・系統を引く。「源氏の流れをくむ」「ロマン派の流れをくむ作曲家」「萩焼の系統[系譜]をくむ作品」書き分け②③は「酌む」とも。②は酒の場合(特に、酌をして飲む場合)に使う。③は「斟酌」 「酌量」などをふまえて[酌] を使うが、[汲] が一般的。
可能くめる水に関わる行為/汲む掬する 汲み出し 汲み取る 杓う 掬う(抄う)