[助動 形動型](ようだろ–ようだっ・ようで・ように–ようだ–ような–ようなら–○)❶比況 似たものにたとえる。みたいだ。「もみじのような手だ」「あたかも夢のようだ」「一瞬体が浮くように感じた」「まるで生き返ったようだ」「これでもう勝ったようなものだ」❷例示 《「…のような」 「…のように」の形で》具体的な例として示す。「東京のような大都市」「彼のように優秀な人材はいない」❸前置き 相手がすでに知っていることをことわる。また、後述することを告げる。「ご存じのように」「先にお知らせしましたように」「以下のように」「次のような結論に達した」❹不確かな断定 話し手の知覚や直接的な経験に基づいた推測や判断を表す。「今日は来ないようだ」「どこかでお会いしたような気がします」「この分だとあしたは雨のようだ」「彼は英語が 苦手なようだ/苦手のようだ」❺見かけ 《「…ようで(いて)」の形で》一見そう思えるが、実はそうではない意を表す。「鳥類のようで、実は哺乳類だ」「易しいようで(いて)実は難しい」❻婉曲 断定を避けて婉曲に示す。「少し塩辛いようだね」「助けがいるようなら連絡してくれ」「この薬で治らないようだったら病院へ行く」❼《「…ようにする」の形で》意志的な行為として行う意を表す。「門戸を開いて自由に出入りできるようにする」「彼とはもう二度と会わないようにした」使い方「合格するまでテレビは見ない ことにする/ようにする」では、前者は〈決定する行為〉に、後者は〈決定の内容〉に重点がある。
❽《「…ようになる」の形で》自分の意志とはかかわりなく、ある事態が帰結成立する意を表す。「英語が話せるようになる」「次第に彼に引かれるようになる」「帰るつもりだが泊まるようになる(=ことになる)かもしれない」「親に頼らないようになる」使い方「一人で行く ことになる/ようになる」では、前者は物事の決定に自分は関与していないという〈帰結の成立への不関与〉に、後者は、そのような内容になっていることは自分の意志とは関わりないという〈帰結の内容への不関与〉に重点がある。
❾《「…ように」の形で》動作・作用の目的を表す。また、他にあつらえる内容を表す。「よく見えるように高く掲げた」「風が入るように窓を開けた」「行かないように頼む」「無事帰れるように祈る」❿《「動詞連用形+ます[ません]ように」の形で》祈願を表す。「どうか入学できますように」「失敗しませんように」名詞「よう(様)」+断定の助動詞「だ」から。丁寧形は「ようです」。書き方もと「様だ」とも書いた。使い方活用語の連体形に付く。また、体言+「の」、または連体詞「この」 「その」 「あの」 「どの」などに付く。