[他五]❶[使] 雇ったり言いつけたり頼んだりして人に仕事をさせる。「事務所ではアルバイトを二人使っている」「試合で使ってくれるよう監督に訴える」「人を使うのは難しい」「あごで使う」❷[使] ある目的のためにものを役立たせる。道具として有効に働かせる。使用する。「ほうきを使って掃く」「新幹線を使って帰る」「比喩を使う」「会議には五階の応接室を使う」「治療に新薬を使う」「漢字を使う」❸[使・遣] ある目的のために身体(部分)を有効に働かせる。また、心をあれこれ働かせる。「体[全身の筋肉]を使う」「頭を使って考える」「取材には足を使え」「色目を使う」「人間関係に神経を使う」「気を遣う」❹[使] 有効な方法・手段としてそれを用いる。また、巧みによそおって偽りの状況を作り出す。「賄賂[汚い手]を使う」「権力を使って嫌がらせをする」「居留守を使う」「仮病を使う(=偽って病気だという)」❺[使] 扱いの難しいものや訓練を要する術などを巧みにあやつる。特に、自在にことばをあやつる。「猛獣[剣・魔法]を使う」「巧みにスワヒリ語を使う」書き方「遣」も好まれたが、今は「使」が一般的。
❻[使] 何かの用に充ててその量をへらす。費やす。「多額の金を使う」「時間を有効に使う」「燃料[体力]を使う」❼[使] (慣用句的に)それを用いて特定の行為をする。「産湯を使う」「風呂を使う」「弁当を使う(=食べる)」本来は「仕える」の他動詞形。使い方「…を使って~する」における「…を使って」は、手段を表す格助詞「…で」で置き換えが可能なことが多い(特に②③④の場合)。「炊飯器 を使って/で 炊く」 「右手 を使って/で 書く」書き分け[使] は広く使う。[遣] は心をあれこれ働かせる意に使うほか、技や術を巧みに使う、工夫して使う意で好まれる。例えば「刀を使って切る/刀を遣って舞う」では、前者は刀の単なる使用に、後者は工夫された巧みな使用に重点がおかれる。「言葉を使う/遣う」では、「人は言葉を使う動物だ/巧みに言葉を遣って説得する」のように、単なる使用と、工夫された巧みな使用とで使い分けることが多かった。しかし、近年「気遣う」 「気[心]を遣う」などを例外として、動詞にはほとんどの場合「使」を用い、「遣」は「~遣い」の形で、「心遣い・息遣い・筆遣い・金遣い・上目遣い」など、特定の名詞にのみ使う傾向が強い。そのため、「心を使う/心遣い」 「人形を使う/人形遣い」 「言葉を使う/言葉遣い」 「金を使う/金遣い」のように、動詞と名詞とで漢字が異なるものが多くなった。
可能使える名つかい 遣金銭/消費浮く 金遣い 金払い 空費 散財 消費 費える 費やす 使い込む(遣い込む) 費消 費途 無駄遣い・徒遣い 濫費・乱費 浪費使う/雇用頤使(頤指) 役する 扱き使う 雇用(雇傭) 使役 重用 使用 人使い 用いる 雇う(傭う)使う/使用愛用 生かす(活かす) 生きる(活きる) 医用 引用 運用 援用 応用 活用 逆用 駆使 兼用 公用 誤用 混用 実用 私用 使用 試用 常用 装用 代用 他用 使い熟す 使い立て 使い回し 適用 転用 当用 盗用 頓用 日用 汎用 普段使い 併用 間に合う 用いる 役立つ 役立てる ユーズド 用 濫用・乱用 流用 利用