[他五]❶全体のうちの一部に手をつけないでそのままにしておく。「食べきれずにご飯を残す」「帰りの電車賃だけ残しておく」「仕事を残して帰る」❷人や物をある場所にとどめおく。特に、とどめおいたまま去る。「机上にメモを残す」「放課後も学校に残される」「郷里に家族を残して上京する」「警備員を残して引き上げる」❸人や物をあとに置いたまま遠くへ去る。「子どもたちに莫大な財産を残す」「遺書を残して死ぬ」「後世に偉大な業績を残す」❹失わないで、そのままにとどめる。保持する。「目もとに幼時の面影を残す」「街並みに明治初期のたたずまいを残す」「旧街道の松並木を残す国道」❺結果として生じた問題点などをそのままの状態にしておく。「彼女に未練を残す」「悔いを残す」「二人の間にしこりを残す」「次回にいくつかの問題点を残す」❻《「…まで~を残すのみ」 「…まで残すところ~」などの形で》決められた期間や距離があとわずかしか余っていない意を表す。「開会まで三日を残すのみだ」「ゴールまで一キロを残すだけだ」「優勝まで残すところあと一勝だ」❼相撲で、相手の攻めをこらえて勝負を先へ持ち越す。「そり身になって体を残す」「からくも上手投げを残す」書き分け[遺] は「財産[悔い・業績・面影]を遺す」などと好まれるが、一般には[残] を使う。 可能残せる余る/残る余り 余る(剰る) 書き残す 消え残る 残存 残部 残余 残留 残量 取り残す 名残 残り 残る(遺る) 焼け残る